109歳のおじいちゃん、ペンギンたちのためにセーターを編む(画像)

オーストラリア南部のフィリップ島自然公園で野生動物のリハビリセンターを運営している「ワイルドライフ・クリニック」では、近海で船舶の原油流出事故が発生した場合に備えて小さなペンギン用のセーターを準備している。

オーストラリア南部のフィリップ島自然公園で野生動物のリハビリセンターを運営している「ワイルドライフ・クリニック」では、近海で船舶の原油流出事故が発生した場合に備えて、小さなウールのセーター数百枚を準備している。人間用ではなくて、ペンギン用のセーターだ。

この小さなセーターはボランティアの人たちによって編まれたもので、その中にはオーストラリアで最高齢の男性、109歳のアルフレッド・デイト(愛称アルフィー)さんも含まれている。

ペンギンのために編んだ小さなウールのセーターを手に微笑むデイトさん。
ペンギンのために編んだ小さなウールのセーターを手に微笑むデイトさん。

オーストラリアのニュースサイト「ninemsn」の取材に対してデイトさんは、オーストラリア南西部の老人ホームに入所した後すぐに「簡単な一目ゴム編みと二目ゴム編み」のセーターを編み始めたところ、2人の看護師がやって来て、原油流出事故の被害に遭ったペンギンにセーターを寄付するプログラム「Knits for Nature」に興味はないかと誘われたのだという。「私はなんでも断れないタチなんだよ」とデイトさんは話している。

フィリップ島には、約3万2000羽のリトルペンギンが生息している。リトルペンギンは体長30〜40センチメートル、世界で最も小さいペンギンとして知られ、日没時に海から帰ってくる「ペンギンパレード」は観光の名所になっている。

「ペンギンにセーターを贈る運動」は、フィリップ島近海で1998年に起こった海洋汚染をきっかけにして始まり、2001年にフィリップ島でタンカーの原油流出事故が起こったときには、483羽のリトルペンギンたちがリハビリセンターで保護され、最終的にそれらの96%が野生に戻されたという。

今後また近海で原油流出事故が起こったときには、ワイルドライフ・クリニックのスタッフが、油にまみれたペンギンたちにセーターを着せ、彼らが羽繕いをして飲み込んでしまう油の量を最小限に抑える計画だ。

リトルペンギンの保護活動を行っている「フィリップ島ペンギン財団」によると、油がペンギンの羽に付着してしまうと、ペンギンは自分で体温を調節できなくなり、水中での浮力も弱まってしまうという。

ツイート:ペンギンにぴったりのセーターだ RT @Tatiana_Danger: 編み物オタクの皆さん、ペンギンがセーターを必要としています!

リハビリセンターでは、現在ペンギン用セーターの寄付は募集していないという。

この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。

[日本語版:湯本牧子/ガリレオ]

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人間のように振舞う動物たち

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