坂本龍馬さんの熱き思い「高知からプロ野球の灯消さぬ」

東京都内の出版社に勤務していた龍馬さんは42歳。大好きなスポーツに携わろうと約2年前に協会職員に転じた。
朝日新聞社

坂本龍馬さんの熱き思い「高知からプロ野球の灯消さぬ」

■キャンプの素顔

「坂本龍馬」

いただいた名刺の名前を見て、その人の顔を2度、見てしまった。高知県観光コンベンション協会のスポーツ課長は、少し照れていた。「父が龍馬の大ファンなんで……」。血縁関係などはないそうだ。

東京都内の出版社に勤務していた龍馬さんは42歳。大好きなスポーツに携わろうと約2年前に協会職員に転じた。「この名前だし、高知じゃなかったら応募してなかったですよ」。2月27日~3月1日に県内で開かれるプレシーズンマッチ(練習試合、以下プレマッチ)の旗振り役を務める。

かつての野球どころは危機に面している。最盛期の1980年には5球団が春季キャンプを張っていたが、今は1軍ではオリックスが2次キャンプで使うだけ。球団が集まる沖縄や宮崎には、施設、助成金でかなわないのが実情だ。

「元々、高知は営業には積極的なスタンスじゃなかったんですよ」と龍馬さん。そんな高知を「焦らせた」のが、2011年、阪神の安芸キャンプ撤退だ。これで残ったのはオリックスだけになってしまった。長期滞在は見込めなくても、何とかこの地に野球を残そうと翌年からプレマッチを導入した。認知度は年々高まり、今年は延べ約2万人の観衆を見込む。

沖縄、宮崎から、再びキャンプ熱を取り戻す時は来るのか。龍馬さんは「お金で勝てない。現実問題、ムリだと思う」。まずは、今年3球団で行ったプレマッチを6球団に増やすこと。さらに、プレマッチを興行であるオープン戦に格上げできないか。ただ、そうなると、1球団を招く費用は今の10倍ほどの約1千万円もかかる。スポンサー探しが課題になる。

「高知からプロ野球の灯を消さない、それが僕らの思いです」。こちらの龍馬も熱い男だった。

高知駅前に立つ龍馬像。さすがに顔はそっくりではなかった?

(朝日新聞デジタル 2015年2月28日21時16分)

(朝日新聞社提供)