姜尚中さんが聖学院大学長を辞任へ 任期途中、その理由は

聖学院大学の学長を昨年4月から務めている政治学者の姜尚中さんが20日、5年間の任期途中となる31日付で辞任し、同大から離れることになった。
時事通信社

聖学院大学(埼玉県上尾市)の学長を2014年4月から務めている姜尚中さん(64)が3月20日、5年間の任期途中となる31日付で辞任し、同大から離れることを大学のホームページ上で明らかにした。

姜さんは「皆さんへ」と題した学長メッセージで「諸般の事情で大学を辞めることになりました」と記し、辞任理由は明らかにしていない。次にメッセージ全文を紹介する。

皆さんへ

この度、4月から私は諸般の事情で聖学院大学を辞めることになりました。洗礼を受け、家族生活がはじまった上尾の地に深い思いを抱き、この地にある聖学院大学で、若い学生諸君と、共に語り合い、知ることの喜びや、生きることの悲しみ、そして希望を分かち合いたいと切望していただけに、残念です。

私は、学長就任以来、地域のための、地域による、地域の大学を合い言葉に「神を仰ぎ、人に仕える」若き学徒を輩出することを目指してきました。士気の高い有能な教職員にも恵まれ、短い期間とはいえ、一定の成果を上げることができたと自負しています。

今後は、大学の外から大学に貢献し、また執筆・言論活動にも専念していく所存です。

卒業生の皆さん、ご父母のみなさん、また大学への支援を賜る関係者の皆さん、さらに大学のため様々なご協力を賜ったメディア関係者の皆さんに、心より感謝申し上げ、大学を辞めるにあたっての私の所感とさせていただきます。

2015年3月20日

聖学院大学学長

姜尚中

学長メッセージ | 聖学院大学 2015/03/20)

姜さんの辞任は、3月16日の臨時理事会で承認された。朝日新聞デジタルが大学関係者の話として伝えたところ、姜さんと学校法人聖学院の阿久戸光晴理事長との間で、大学運営を巡る意見の相違があったという。

姜さんは東大名誉教授で、テレビ番組への出演やベストセラーになった「悩む力」や「在日」などで知られる政治学者。

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