【理研】新理事長・松本紘氏ってどんな人? 野依良治氏の後任

3月末で退任する意向を固めている理化学研究所の野依良治理事長の後任について、前京都大総長の松本紘(ひろし)氏(72)を軸に、政府が調整していることがわかった。
時事通信社

3月末で辞任する理化学研究所の野依良治理事長の後任に、前京都大総長の松本紘(ひろし)氏(72)が就任することになった。政府が3月24日の閣議で了解した。任期は野依氏の残りの3年間となる。毎日新聞などが報じた。

松本氏は専門は宇宙プラズマ物理学。京大生存圏研究所長、副学長などを経て、2014年9月まで6年間、学長を務めた。在任中は、幅広い活動を評価に加える「特色入試」を導入し、5年一貫制で文系と理系が融合した新しい大学院を設立した

「iPS細胞研究所」の設立に尽力したほか、大学経営をめぐる権限の明確化や、意思決定のスピードアップなどの改革を推進し、大学改革を進めた。国立大学協会会長も務め、文科省の科学技術関連の委員も歴任するなど、政府の施策にも関わってきた。

松本氏による大学改革は、時に強引との批判を受けることもあったようだ。京都大学の学長を退任した際の記者会見で、改革について「100%になるのを待っていたら遅れてしまう」などと語っている。

「多様性は大学の価値なので、研究、教育面で押しつけたことはない。ただ、100%になるのを待っていたら遅れてしまう。8割、9割の人が賛成していたらそれでよしとしないといけない時もある」などと理解を求めた。

京都)京大の松本総長が退任 「光り輝く大学にして」:朝日新聞デジタルより 2014/10/01 03:00)

野依氏は23日、下村博文・文部科学大臣に面会後、記者会見し、「STAP細胞はなかった、ということを改めて申し上げたい。誠に遺憾で、心からおわび申し上げたい」などと陳謝した。野依氏は2003年、独立行政法人化された理研の初代理事長に就任したが、在任期間が長く高齢であることを理由に退任する意向を政府に伝えている。

下村文科相は閣議後の記者会見で、「理化学研究所には、貴重な税金が投入されているので、松本新理事長の下で、しっかりと説明責任を果たしてほしい」と述べた。

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