暴れサンショウウオ、恐竜をガブリ(研究結果)

「メトポサウルス・アルガーベンシス」と呼ばれるサンショウウオの仲間は、2億3000万年前頃の三畳紀にポルトガルの水域に生息していて、小型車くらいの大きさであった。

サンショウウオは地球上で、あまり怖くない生き物に分類されている。--あまりに無害で、学校のペットとしても定着しているぐらいだ。

でも、昔はそうとは限らなかったようだ。

新しく発見された化石のなかに、「メトポサウルス・アルガーベンシス」と呼ばれるサンショウウオの仲間がいた。2億3000万年前頃の三畳紀にポルトガルの水域に生息していて、小型車くらいの大きさであった。この超巨大な両生類は、非常にどう猛で、初期の恐竜の一部を食べていた。

「この新しく発見された両生類はB級モンスター映画の中から出てきたような動物です」。エジンバラ大学地学科のスティーブ ブルサッテ氏は報告書でこう述べた。「小型車と同じくらいの長さで、その大きくて平たい頭部には何百もの鋭い歯があり、顎がピタリと閉まるさまは、トイレの便座みたいでした」。

発見されたメトポサウルスの化石は長さ6フィート(約1.8メートル)、重さ200ポンド(約90キロ)で、現在のサンショウウオとヤモリの先祖とみられる。主に魚を主食として生きていたが、魚の他に、水辺に水を飲みにきた生き物をなんでも食べることができた。

「現在のルイジアナやフロリダの人々が『水辺に近付くな、ワニに食べられるぞ!』と言うように、初期の恐竜たちもそんな感じだったのでしょう」とブルサッテ氏はBBCの取材に答えた。

学会誌「脊椎動物・古生物学ジャーナル」の中で発表された研究によると、新しく発見された10個ほどの骨の化石は、ポルトガルの干上がった湖底で発見された。同じような両生類が世界中で同時期に生息していたことはすでに確認されている。しかしこの生物は、イベリア半島で発見されたものとしては初になる。

「現存するほとんどの両生類はかなり小さくて、無害です」。バーミンガム大学の地理学、地球、環境科学のリチャード バトラー氏は述べた。「しかし三畳紀までさかのぼると、この巨大肉食動物は、湖や川を恐怖の場所にしていたことでしょう」。

超巨大サンショウウオはパンゲア超大陸が分裂した2億100万年前に発生した生物の大量絶滅により、全滅した。この時期、大型の両生類も含め、たくさんの種の脊椎動物が死に絶えた。その結果、恐竜たちが地球上を支配することになった。

「大量絶滅で生き物の多くが死に絶えた世界で、恐竜や哺乳動物が生き残れたのでしょう」。ブルサッテ氏はワシントンポストにこう述べた。「すべてに関連性があります。両生類にも、全盛期があったのです」

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この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。

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