過激な反捕鯨活動で知られる環境保護団体「シー・シェパード」が、日本側に255万ドル(約3億1000万円)の賠償金を支払うことで合意した。南極海で調査捕鯨をする日本鯨類研究所が、6月9日に発表した。
日本鯨類研究所などは2011年、アメリカ・ワシントン州の裁判所に調査捕鯨の妨害をやめるよう求めて提訴した。2012年には、サンフランシスコ連邦高裁は「シー・シェパードは海賊だ」と指摘、妨害行為を禁じる仮処分命令を出した。
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しかしシー・シェパードは調査捕鯨の妨害を続行。2014年2月には日本の捕鯨船2隻に対し南極海で、光や熱を出す信号ロケット弾を船に向けて計13回発射したほか、スクリューに絡ませる目的で船首付近に数十本のロープを投げ入れていた。
連邦最高裁が2015年6月8日、シー・シェパードの上訴を却下して高裁判決が確定。シー・シェパードは仮処分違反を認める形で、最終的に合意書に署名した。過激な捕鯨妨害を繰り返してきたシー・シェパードが、日本側に賠償金を支払うのは初めて。
今後、シー・シェパードが南極海で捕鯨の妨害行為を繰り返せば、さらに賠償金を支払う義務が生じるため、一定の歯止めになりそうだ。日本は調査捕鯨を2015年度内に再開する予定だ。
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