自らを黒人と偽っていた白人のドレザル氏「今後も人権を守るために戦い続ける」

自分は黒人だと言って、全米黒人地位向上協会(NAACP)のワシントン州スポケーン支部の支部長を務めてきた白人のレイチェル・ドレザル氏が、6月15日の朝にスポケーン支部のフェイスブックで辞任を発表した。

自分は黒人だと言って、全米黒人地位向上協会(NAACP)のワシントン州スポケーン支部の支部長を務めてきた白人のレイチェル・ドレザル氏が、6月15日の朝にスポケーン支部のフェイスブックで辞任を発表した。

「人種平等と社会正義、そしてNAACPに忠誠を尽くすため、私は支部長を辞任し後任を副支部長のナイマ・ クォールズ・バーンリーに任せます」とドレザル氏はフェイスブックで心境を語っている。

彼女が自分の経歴を偽って黒人だと名乗ったことに対して多くの批判が寄せられており、ドレザル氏が本当は白人だということを明らかにしたドレザル氏の家族は、彼女が経歴を偽っているのは残念なことだと話している。

しかし、今でもドレザル氏は「自分は黒人だ」と答えており、今後もマイノリティーために活動していくと述べている。

「私はこれからも人権を守るために戦い続けます。たとえそれが何かの仕事を引き受けたり、もしく退いたりすることになっても、人を助けるためにできる限りのことをしていきます」とドレザルは書いている。「これは私の問題ではありません。正義の問題なのです」

「黒人の人権を求める運動は、黒人奴隷の抵抗運動からはじまり、黒人差別法の撤廃、黒人のウォール街(オクラホマ州タルサに黒人たちによって作られ、繁栄した街)、 公民権運動と黒人の地位向上運動、そして#BlackLivesMatter (黒人の命だって大切だ)運動と続いてきました。今後も民族自決と地位の向上を求める運動は続いていくでしょう」

NAACPはドレザル氏の辞任の数時間後に声明を出し「NAACPはドレザル氏の人種について憂慮しておらず、彼女のNAACPへの貢献に目を向けたい」と発表した。

NAACPの代表コーネル・ウィリアム・ブルックス氏は、声明の中で次のように述べている。「NAACPは、指導者の人種ではなく、組織が一体となって使命を果たして行くことを重要視しています。私たちは個人ではなく、解決すべき問題に注意を集中すべきです」

「現在NAACPには取り組むべき様々な問題があります。レイチェル・ドレザル氏は、NAACPのスポケーン支部が市民と人権を守るための活動に専念できるよう辞任しました」

また声明でブルック氏は、NAACPが「正義を探す旅」と題した860マイル(約1380キロ)のデモ行進を行うことも発表した。

「『正義を探す旅』は肌の色や文化、人種や支持政党、また世代に関係なく、全ての人にともに歩くことを呼びかけます。ともに歴史を作りこの国を変えていきましょう」

この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。

Body Cameras

NAACP

【関連記事】

注目記事