Facebookの従業員は白人が55%、黒人が2%、女性従業員は32% 多様性の道は険しい

フェイスブックが発表した従業員の多様性に関する最新データでは、従業員の55%が白人で36%がアジア系だった。また女性の従業員は全体の3分の1にとどまった。

世界中の人たちが利用しているFacebookだが、Facebook社内は利用者ほど多様性に富んでいるわけではないようだ。

6月25日にFacebookが発表した従業員の多様性に関する最新データによれば、Facebookの従業員のうち白人が55%・アジア系が36%と、従業員のほぼ大半を占めていることが分かった。また幹部クラスの73%が白人がだった。

一方でヒスパニック系(中南米系)は4%、混血の人は3%、アフリカ系(黒人)は2%と圧倒的に少なかった。

白人とアジア系が多いのはFacebookだけではなく、IT業界全体の傾向であり、グーグルやツイッターなどシリコンバレーの名だたるIT企業でも白人とアジア系の割合が多いことが知られている。

また、人種の多様性だけではなく男女の多様性でも、Facebookはまだ課題を抱えているようだ。最高執行責任者(COO)のシェリル・サンドバーグ氏が、「LEAN IN(リーン・イン) 女性、仕事、リーダーへの意欲」という、女性のキャリアアップを後押しする書籍を書いているにも関わらず、Facebookの女性従業員の割合は32%にとどまっている。技術部門以外では女性の数は男性を4%ほど上回っているが、技術職では男性が84%と圧倒的に数が多く、幹部クラスでも77%を男性が占めている。

Facebookは、この社内の多様性の不均衡を改善する取り組みを続けている。たとえば、ヒスパニック系などIT業界のマイノリティーに属する大学1年生の学生を対象にした「Facebookエンジニア大学」という8週間のソフトウェア開発研修プログラムを設けている。

また女性に向けての取り組みとして、「リーン・イン・サークル」というコンピューター科学やエンジニアリングに興味を持つ女性の交流プログラムをいくつかの大学で立ち上げた。

さらに社内では、「女性やマイノリティーの人たちは経営に向かない」といった偏見や無意識のうちに作られた固定観念を根絶するための研修プログラムも新たに導入している。

Facebookで多様化に取り組むマキシン・ウイリアムズ氏はブログで「これまでの取り組みで社内の多様化は進んでいますが、我々の目標にはまだ届いていません。そのためにできることはまだまだあります」と書いている。

Facebook以外にも、半導体大手のインテルが女性やマイノリティーが経営するベンチャー企業を支援するファンドを立ち上げるなど、IT業界全体でも多様性を進める取り組みが見られる。白人とアジア系の男性が大半を占めているシリコンバレーで今後多様性が広がっていくのか注目が集まる。

Facebookアメリカオフィスの人種割合

従業員全体: 白人(55%) アジア系(36%) ヒスパニック系(4%) 2~3つの人種の混血(3%) 黒人(2%)

技術部門: 白人(51%) アジア系(43%) ヒスパニック系(3%) 2~3つの人種の混血(2%) 黒人(1%)

技術部門以外: 白人(62%) アジア系(24%) ヒスパニック系(7%) 2~3つの人種の混血(3%) 黒人(3%)その他(1%)

幹部クラス: 白人(73%) アジア系(21%) ヒスパニック系(3%) 2~3つの人種の混血(1%) 黒人(2%)その他(1%)


Facebookグローバルでの男女比

従業員全体:男性(68%) 女性(32%)

技術部門:男性(84%) 女性(16%)

技術部門以外: 男性(48%) 女性(52%)

幹部クラス:男性(77%) 女性(23%)

この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。

[日本語版:佐藤卓、合原弘子/ガリレオ]

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