マクドナルドの店から漏れる灯りで宿題、貧しい少年に起こった奇跡(画像)

トレフランカさんは、セブ島の歩道でデーブル代わりのスツールを使って勉強している少年の写真を投稿した。

フィリピン、マンダウエ大学の学生ジョイス・トレフランカさんが、Facebookに少年の写真を投稿した時、この少年の人生にすぐに影響を及ぼすとは考えていなかった。

6月23日、トレフランカさんは、セブ島の歩道でデーブル代わりのスツールを使って勉強している少年の写真を投稿した。

数日経って、トレフランカさんの投稿はネット上で拡散し、フィリピンのテレビ局「ABS-CBN」 がこの少年を追跡した。

ABS-CBNは何とかこの少年を特定した。撮影されたマクドナルドの近くにある店にいるダニエル・カブレラ君(9)だという。ダニエル君の母、クリスティーナ・エスピノーサさんはその店の従業員だった。

AFPによると、エスピノーサさんは2013年に夫を亡くし、3人の子供がいる。5年前に掘っ立て小屋のような家が破壊されて以来、店に住んでいるという。エスピノーサさんの収入はお店の仕事と家政婦の掛け持ちで1日80ペソ(約218円)だ。

家族には数限りない試練があるが、エスピノーサさんによると、3年生のダニエルくんはいつも勉強熱心な子供だという。

「ダニエルはとても勉強好きで、しっかりした子供です。お昼ごはんのお金を私があげられなくても、学校に行きたいと言うような子なんです」。エスピノーサさんはAFPにこう語った。「いつも私に言うんです。『ママ、貧乏のままでいたくない。夢をかなえたいんだ』」

少年には今、喉から手が出るほど欲しかった救いの手が与えられようとしている。

エスピノーサさんによると、この数日家族のもとに寄付、そして学用品などのプレゼントの申し出が次々と舞い込んでいるという。

ABS-CBNによると、地元のサミュエル・パグディラオ議員がダニエル君に奨学金を提供したほか、エスピローサさんも自分の店を始められるように、スポンサーの資金提供を受けたという。

「私たちは大喜びです。この恩恵をどのように受けていいのか分かりません」とエスピノーサさんはAFPに語った。「もう、ダニエルは勉強をやめる苦痛を味わうことはありません」

トレフランカさんは1枚の「ただの写真」がこんな「大きな変化」を生んだことにとても驚いているという。

「シェアしてくれた皆さん、ありがとう」。彼女はFacebookにこう書いた。「シェアしてくれたことで、私たちはダニエル君が夢をかなえるお手伝いができました。ダニエル君の話が私たちの心に火を灯し、いつも私たちが生きていく中で直面するどんな場面からでもインスパイアされ、行動を起こすきっかけを作り続けることを願います」

ダニエル君は、ラジオ局「DZMM」のインタビューで、自分の夢は将来警察官になることだと語った。

「僕は……フィリピン人を助けたいんです」

この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。

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