又吉直樹さんと羽田圭介さんが芥川賞 東山彰良さんに直木賞が決定

第153回芥川賞に又吉直樹さんの「火花」と、羽田圭介(はだ・けいすけ)さんの「スクラップ・アンド・ビルド」が選ばれた。第153回直木賞に選ばれたのは、東山彰良さんの「流」だった。東京・築地の料亭「新喜楽」での選考会があった7月16日に発表された。
niconico

第153回芥川賞に又吉直樹さん(35)の「火花」と、羽田圭介(はだ・けいすけ)さん(29)の「スクラップ・アンド・ビルド」が選ばれた。第153回直木賞に選ばれたのは、東山彰良さん(46)の「流」だった。東京・築地の料亭「新喜楽」での選考会があった7月16日に発表された。

又吉さんは、お笑い芸人としては史上初の芥川賞となった。1980年生まれ、大阪府寝屋川市出身。受賞作の「火花」の単行本は60万部を超えるベストセラーになっている。

朝日新聞デジタルによると、芥川賞を同時受賞した羽田さんは1985年生まれで、東京都出身。受賞作は、カーディーラーの過酷な仕事をやめて無職になった青年と、同じ家に暮らす要介護の祖父との物語だった。

直木賞に決まった東山さんは1968年、台湾の台北市に生まれた。9歳で日本に移住し、永住権を取得。現在は福岡県小郡市に住み、本名で大学の非常勤講師として中国語を教えている。受賞作「流」は台湾が舞台の青春小説で、父を主人公のモデルにするなど、実話からハードボイルドな青春小説に仕立てたという。

両賞にノミネートされていたのは、以下の作品だった。

第153回芥川龍之介賞候補作品(2015年上半期 作者名・五十音順)

内村薫風「MとΣ」(新潮3月号)

島本理生「夏の裁断」(文學界6月号)

高橋弘希「朝顔の日」(新潮6月号月号)

滝口悠生「ジミ・ヘンドリクス・エクスペリエンス」(新潮5月号)

羽田圭介「スクラップ・アンド・ビルド」(文學界3月号)

又吉直樹「火花」(文學界2月号)

第153回直木三十五賞候補作品(2015年上半期 作者名・五十音順)

門井慶喜「東京帝大叡古教授」(小学館)

澤田瞳子「若冲」(文藝春秋)

西川美和「永い言い訳」(文藝春秋)

馳星周「アンタッチャブル」(毎日新聞出版社)

東山彰良「流」(講談社)

柚木麻子「ナイルパーチの女子会」(文藝春秋)

芥川賞、こんな人が取っている

【関連記事】

注目記事