アメリカ・フロリダ州に住む母親ケイティ・マイヤーズさんは、障害を抱えた自分の幼い息子に男の子が優しく接してくれたのを見て、とても感激した。
息子のケイデンくんは、生後7カ月で脊髄性筋萎縮症と診断された。これは筋肉が徐々に衰える難病だ。現在1歳のケイデンくんは普段の移動で動き回るのに車椅子を使っている。マイヤーズさんはハフポストUS版に「ケイデンにとって、いくつかの動作は難しいんです」と語った。
ウェストパームビーチにある南フロリダ科学センター水族館を訪れたとき、ケイデンくんは展示を見るのに苦戦していた。しかし1人の親切な男の子がやってきて、1歳のケイデンに手を貸してくれた。ケイデンが装置を使うのを助け、最後には元からの友達であるかのように一緒に遊んでくれた。
マイヤーズさんはケイデンくんの経験をこまめに撮影していて、この2人の写真も撮っていた。彼女はその写真を男の子に宛てた感謝のメッセージと共にFacebookに投稿した。
科学博物館で出会った男の子へ。
私はあなたが誰なのか知りません。でも、素敵な気遣いをありがとう。私の息子が遊ぶのを手伝ってくれたし、一緒に遊んでくれました。ボールを拾えない息子を見て、手伝ってくれましたね。息子に「どこが悪いの」と聞いたりしなかったですし、歩けない理由も尋ねませんでした。ただ、息子のそのままの姿を見守ってくれていました。
ケイデンにはあなたと共通点がたくさんあります。とても好奇心旺盛ですし、すごく頭がいい。物事の仕組みを知りたがります。ケイデンは力が弱すぎてレバーが動かせないと気づいてくれて、一緒に動かしてくれたことに感謝します。あなたがこのメッセージを読むことはないでしょうが、あなたがあなたらしくいてくれれば、世界はよりよい場所になっていきます。#cureSMA #kadencan
8月14日に掲載された感動的な写真とメッセージは25万以上の「いいね!」がつき、5万8000人以上にシェアされて拡散している。
「最初に私が投稿したとき、こんなことになるとは夢にも思いませんでした」とマイヤーズさんはハフポストUS版に語った。「陳腐に聞こえますが、今回のことで、1人の人間がどのようにして本当に世界を変えられるのか、そして1人の人間がどのようにして人々の考え方を変える可能性について話し合うきっかけとなるのか、考えさせられました」
マイヤーズさんはハフポストUS版に、「その男の子は、ケイデンの所へやって来て、レバーを動かすのと展示にあったカラフルなボールを拾うのを手伝ってくれたんです」と語った。それはとても親切な行動だったが、感動したのは男の子がケイデンくんを手助けした方法だけでないという。特に印象的だったのは、ケイデンくんへの接し方だった。
「多くの人がケイデンに親切にしてくれますが、だからといって彼らがケイデンを見ているわけではありません。初対面で『どこが悪いの?』、『本当にお気の毒に』などと言われることもあります」と彼女は言った。「男の子が息子を完全に受け入れたのが本当に印象的でした。彼は息子を普通の子のように扱ったんです。一緒に遊び、普通にやりとりしていました」
「その男の子は、すべての人がこうやってケイデンに接してほしいと私が思っていた、理想的な接し方だったんです」とマイヤーズさんは語った。
「機会が与えられたら、子供たちは自分たちの目でお互いを確かめます。彼らは違いを見るのではなく、お互いの能力を見ます。そこにあるものを見るのです」とマイヤーズさんはハフポストに語った。「今回のことで、私は本当に未来への希望を感じました」
この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。
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