佐野研二郎氏がデザインした2020年東京オリンピックのエンブレムが白紙撤回された問題に関して、2014年9月の公募発表前に佐野氏など8人のデザイナーに個別に参加を求める招待状を送っていたことが明らかになった。組織委員会が9月28日、エンブレム問題に関する内部調査を発表する会見で発表した。NHKニュースなどが報じた。
日刊スポーツによると、公募の発表は2014年9月12日だったが、8人には3日前の9月9日に、招待状が発送されたという。組織委は「我が国で現在考えられる最高水準のコンペとし、トップレベルの競い合いを実現するため」と主張。審査委員代表から「熱意を持って制作に取り組んでもらうことにしたい」との意向があったため、マーケティング局長の判断で文書を送付したという。最終選考に残った佐野氏を含む上位3人は、事前の要請を受けたデザイナーだった。
大会組織委員会の森喜朗会長は28日の会見で「国民のみなさまにご心配をかけたことをおわびしたい」とエンブレム問題を公式に謝罪した。新エンブレムの公募や選考を行う「エンブレム委員会」の設置も理事会で承認された。プロ野球・ソフトバンクの王貞治球団会長や実業家の夏野剛氏ら19人で構成される。
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