北朝鮮は10月10日、首都・平壌で「朝鮮労働党創建70周年」を祝う軍事パレードを開催した。パレードは北朝鮮の国営テレビ「朝鮮中央放送」で生中継され、金正恩第1書記の演説の肉声も放送された。韓国の聯合ニュースによると、パレードに弾頭を改良したとみられる大陸間弾道ミサイルが初めて披露された。
披露されたのは「KN-08」の改良型で、射程距離は約1万2000kmとみられる。KN-08が初めて公開された2012年4月15日の軍事パレードでは弾頭部分がとがっていたが、今回は丸い形に改良されたようだとする、軍・情報関係者の見方を伝えている。
聯合ニュースの別の記事によると、金正恩第1書記は約25分にわたって演説し、「我々の革命的武装力は、米帝(アメリカ)が望むどのような形の戦争も相手にできる」と強調した。
金第1書記は「祖国の青い空と人民の安寧を、粘り強く死守する万端の準備ができていると、堂々と宣言できる」と述べ「侵略と戦争で自らの体を肥大化させてきた横暴な米帝と直接向き合い、帝国主義の強盗のような制裁と封鎖を強行突破してきた我が軍と人民の不屈の気性と団結した力は、仇敵を極度の恐怖に追い詰めている」とした。
食糧難などを抱えながら核開発や軍事力強化を進める北朝鮮経済について「経済と国防の並進路線を提示し、祖国の防衛と社会主義建設を有機的に結合する課程で、我が党は自らの力で、全般的な国力を飛躍的に高め、同時に人民の生活も向上させる貴重な経験を積んだ」と強調した。
パレードに合わせて中国共産党の訪問団が北朝鮮を訪れており、毎日新聞によると、中国共産党序列5位の劉雲山・政治局常務委員が、9日に金正恩第1書記と会談した。「朝鮮半島の非核化の目標を堅持する」と述べ、北朝鮮の核開発を巡る6者協議の再開を促したという。
一方でテレビ朝日によると、現時点でミサイル発射の兆候はみられない。
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