「民主解党」細野豪志、前原誠司、江田憲司の3氏が一致 参院選めぐる民主党の亀裂とは?

民主党内の保守議員からは「政権批判を繰り返すばかりでは、共産に支持層を奪われかねない」との危機感も。
時事通信社

民主党の細野豪志政調会長と前原誠司元代表、維新の党の江田憲司前代表が11月11日、東京都内のホテルで会談し、両党が解党した上で新党を作るべきだとの認識で一致した。自民党に対抗し、野党再編を目指すことがねらい。近く、民主党代表の岡田克也氏に、申し入れる見通しだ。毎日新聞などが報じた。

野党再編をめぐっては2016年の参議院選挙に向けて、民主党と維新の党が、外交・安全保障や行財政改革など7項目の共通政策の合意を目指して協議を続けている。両党は合流も視野に入れて協議を進めているが、維新の松野頼久代表は「民主、維新の双方が解党した上で合流すべき」としている一方、岡田氏ら民主党主流派は、解党に慎重な立場を崩していない

参院選に向けては、共産党が安保法廃止に向けて野党が共闘する「国民連合政府」を提案。「安倍自公政権を退場させ、立憲主義・民主主義・平和主義を貫く新しい政治をつくろうではありませんか」と、選挙協力を呼びかけていた。

この提案に対し、岡田氏は11月4日の街頭演説で、「安倍政権打倒という方向性は一緒だが、参院選だと難しい所もある」としながらも、「1人区において候補者をバッティングさせないことは有意義。信頼関係に基づき、話し合いを続けたい」と話していた

細野氏は、国民連合政府構想について、「共産党と組む選択肢はわれわれにはない。共産党の綱領を読むと、考えが質的に違う」としており、「こちらから共産党に選挙協力を求めることは、その後のことを考えても説明がつかない」と、共産党との選挙協力には慎重な考えだ。

細野氏や前原氏は、安保法案を議論していた前の国会においても、岡田氏らが「安保法案は違憲だ」と批判し対案を出さなかったのに対し、対案をまとめるべきだとして「責任野党」路線をとっていた

10月末には松本剛明元外相が民主党から離党すると発表。党内の保守議員からは、「政権批判を繰り返すばかりでは、共産に支持層を奪われかねない」との危機感も出ている。

細野豪志

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