元木大介さん「高卒は引退しても仕事がない」と告白 プロ野球選手のセカンドキャリア事情

「33でクビと言われたんですが、後のことは何も考えていなかった」。

元プロ野球選手で野球解説者の元木大介さん(43)が11月23日放送の『ビートたけしのTVタックル』(テレビ朝日系)に出演し、プロ引退後の選手事情について暴露した。「高卒は仕事がない」のだという。

この日、番組ではアスリートのセカンドキャリアについて特集。アスリートの引退後のキャリア支援などを事業にしている株式会社アスリートサポート代表取締役・横原義人さんが、元木さんらとともにアスリートの第2の人生を紹介した。

元木さんは、1990年にドラフト1位で巨人に、契約金9000万円、年俸840万円で入団したことを紹介。年俸は最高で2億円まであがった。しかし、2003年に戦力外通告。「33歳のときにクビと言われたんですが、後のことは何も考えていなかった」と告白した。

1989年08月 第71回全国高等学校野球選手権大会・上宮(大阪)の元木大介内野手(甲子園)

横原さんは、アスリートの中でも野球とサッカーのプロ選手が、引退後に次の仕事が見つけにくいと解説。その理由として、サッカーや野球は球団から戦力外通告があることを挙げた。他のスポーツ選手だと自分が限界を感じた時などに引退を決意するが、プロ野球選手らは、「辞めたいと思っている時に辞めるんじゃなくて、突然こなくていいと言われる」のだという。

元木さんは「大卒は有利。大学という繋がりで仕事がある」とコメント。大学の先輩などが、仕事を紹介することがあると説明した。しかし、一方で、「高卒というのは、本当に仕事が無いです」と厳しい表情を見せた。

■プロ野球選手のセカンドキャリアは?

日本野球機構(NPB)の公式サイトによると、2014年の引退選手130人の進路調査では、70%が野球関係の仕事に就いているが、コーチ契約やNPB職員・スタッフになるのは24.6%だった。野球解説者になったのはわずか4人で、3.1%に過ぎない。

反対に、野球以外の仕事に就いた30%の人のうち、最も多かったのは「未定・不明」の人で17%。一般企業に就職したのは17人と全体の13.1%だった。

また、現役のプロ野球選手に対してNPBが行ったアンケート調査では、セカンドキャリア後にやってみたい職業としては、高校野球指導や、大学社会人の野球指導者、プロ野球の監督・コーチなどが多く、一般企業の会社員をやってみたいと答えた人は半数に満たなかった。

横原さんは、日本の野球選手らが高校生時代からあまり勉強をせずに野球一筋に生きてきたのとは対照に、アメリカのメジャーリーグではプロ選手が練習の合間に勉強をしていることを紹介。プロ野球選手のセカンドキャリアという言葉は、メジャーリーグには存在しないことを明かした。

しかし、横原さんは日本選手を含めてアスリートがゴールを見据えて練習を行い、結果を出していることを挙げ、「社会性はなくてもポテンシャルはある」とコメント。「スポーツ選手は営業職などに向いている」などと話した。

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