シリア難民はいま、世界の各地で恩返しをしている

アレックス・アサリさんは、土曜日ごとにベルリンの街角に立つ。ホームレスに食べ物を提供するためだ。

ベルリンに住むシリア難民のアレックス・アサリさんは、2014年9月にドイツに亡命してきた。

彼は今、土曜日ごとにベルリンの街角に立つ。ホームレスに食べ物を提供するためだ。彼がドイツに恩返しをする姿は、ソーシャルメディアで広がっている。

ハフポストUS版の取材に答えたアサリさんは、2015年8月からベルリンのあちこちにフードスタンドを出して恵まれない人たちに食事を提供していると話してくれた。下の写真はベルリンのアレクサンダー広場駅に立つアサリさんだ。11月22日に友人タベア・ブーさんがFacebookでシェアした。


2007年、インターネット上にアサド大統領を批判する文章を書いたことがきっかけでアサリさんは命を狙われ、シリアを出国した。パスポートを持たないまま数年をリビアで過ごし、その後ドイツに亡命したが、リビアにいる間は同胞のシリア難民を助けていたという。

ブーさんのFacebookには次のように書かれている。「彼は全てを失いました。人々に命を狙われ、家族をシリアに残して逃げければなりませんでした。彼は多くを持っていませんが、路上でホームレスに食料を配っています」

写真はImgurでシェアされ、290万回以上閲覧されている。またブーさんのFacebook投稿は2,000回以上シェアされている。

「恩返し」はベルリンだけに留まらない。アメリカのシアトルに住むシリア難民の兄弟ヤザンさん(19)とナビルさん(14)もホームレスを助けている。

彼らは内戦を逃れるために家族と共にシリアを脱出した後、ヨルダンで3年過ごし、2カ月前にシアトルに移住してきた。今、イスラム教コミュニティ主催のホームレス支援活動に参加している。

地元のラジオ局「KUOW」の取材で、今や彼らにとって「故郷」となったシアトルに恩返しをしたいと兄弟は語っている。

この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。

トルコに向かうシリア難民(2015年6月)

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