白人警官が黒人少年に銃撃16発...シカゴの警察本部長を解任(動画)

17歳の黒人少年に16発の銃弾を発射し死なせたとして、厳しい批判にさらされていた。

シカゴ警察のトップが解任された。

ラーム・エマニュエル市長は12月1日(現地時間)、シカゴ警察のガリー・マッカーシー本部長を更迭したと明らかにした。

シカゴ警察は2014年、白人警官が17歳の黒人少年に16発の銃弾を発射し死なせたとして、厳しい批判にさらされていた

エマニュエル市長は1日、「マッカーシー氏の業績については、多大な支持と信頼を寄せているが、我々のゴールは市民の信頼と自信を取り戻すことだ」と述べた。

11月24日、市側は、2014年に起きた事件の証拠ビデオを公開した。ビデオには警察官ジェイソン・ヴァン・ダイク氏が、警察官から逃げる少年を射撃する場面が写っていた。

このビデオには17歳のラカン・マクドナルド少年が、小型のナイフを持って警察官から逃げる様子が写っている。ヴァン・ダイクは3mほど遠くから拳銃を発射した。少年は叫び声をあげ、体をよじらせて地面に倒れる。ヴァン・ダイクは少年が倒れた後も、15秒にわたって発砲し続けた。「少年が不審な行動をしており、警官に突進してきた」とする警察のこれまでの説明とは完全に異なる。

Chicago Releases 'Chilling' Video Of Cop Shooting Teen 16 Timesより 2015/11/24 06:29)

市と警察本部は、ビデオを長い間非公開にしていたが、報道機関や弁護士らが1年以上にわたり、ビデオの公開を求め、複数の民事訴訟が起こされた。裁判所の決定に従い、市側は公開を余儀なくされた。

市長についても辞任を求める声が出ている。市長の責任を問うた記者の質問に対し、エマニュエル氏は、警察本部長の更迭は自身の責任を示す一例と述べたが、自らの辞任は否定した。

黒人少年の射殺に抗議し、市民運動グループは「ブラック・フライデー」(感謝祭翌日の金曜日。2015年は11月27日。アメリカ国民の多くがショッピングに繰り出すイベントになっている)の買い物をボイコットするよう呼びかけ、繁華街のミシガン・アベニューを占拠していた。商店主がシカゴ・トリビューン紙に語ったところでは、店は予想していた売り上げよりも25~50%落ち込んだという。

警察は情報公開の求めに応じ、さらに4本のビデオを追加で公開したが、最初に公開されたビデオから音声が不自然に消されている点や、事件現場近くにあるハンバーガー店の監視カメラ映像が、警察の提供要請後に行方不明になるなど、さらなる「情報隠し疑惑」も噴出している。

この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳、要約しました。

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