アメリカ・ノースカロライナ州北東部にあるノーサンプトン郡ウッドランド町の議会は、太陽光発電所建設計画を退けた。
ウッドランド町の住民からは、太陽光発電はがんを引き起こしている、植物の成長を妨げている、また太陽熱を全て吸収してしまっている、といった懸念の声が以前から上がっていた。
12月9日に行われた議会では、町を走る258号線沿いの農業用地を工業用地に変えるかどうかを決める採決が行われた。そしてこの計画に反対する二人の市民が申し立てをした。
その一人ボビー・マン氏は「太陽光パネルは太陽の熱を全て吸収しており、それが企業誘致の妨げになっている」と主張したと、地元の新聞ロアノーク・チョワン・ニュース・ヘラルドが伝えている。
もう一人、元科学教師のジェーン・マン氏は「太陽光発電は光合成 (植物が太陽の光エネルギーを利用して、栄養分を作るプロセス)を妨げ、植物の成長を止めてしまう」と主張した。
マン氏は、ソーラーパネルががんを引き起こさない保証はない、とも述べた。その他にも、太陽光発電所は住宅価格に影響を与えるのではないかという懸念の声が住民から上がった。
それに対し、新たな工業用地に太陽光発電所を建設する予定だったストラタ・ソーラー社の代表ブレント・ニーマン氏は「使われる太陽光はパネルに当たる分だけで、それ以上の太陽光を吸収することはありません」と議会に述べた。
また彼は、太陽光発電所は土地価格に影響を与えないし、施設内に有害物質を保管することもないと約束した。
しかし最終的に議会は提案を拒否し、太陽光発電所の建設を事実上阻止した。その後、計画されていた全ての太陽光発電所の建設を一時停止することも可決された、とヘラルド・ニュース紙は伝えている。
ウェブサイト「ソーラー・パワー・ワールド」によると、ノースカロライナ州は太陽光発電の導入量で全米4位だ。161の太陽光関連企業があり、3100人の従業員を雇用している。
この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。
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