サンタが買い物の代金を肩代わり。アメリカで起きたちょっといい話

自分たちの隣人や地域に恩返しするため、他人のためにいつもより多くのことをする時期、それがクリスマスなのです。

アメリカのペンシルベニア州ハリスバーグに住むトレーシー・フォークスさんは、地元のスーパー、ウォルマートでの取り置き商品の購入をキャンセルしなければならないと思っていた。「2015年は大変な年でしたからね」と、この女性は語った。

しかし、12月14日の午後、地元のウォルマートに立ち寄ると、彼女は大変驚くべき事態に出くわした。見知らぬ人が、自分の取り置き商品の代金を払ってくれていたのだ。

「今日は、本当に忘れられない日でした」と、彼女は涙ながらに WABCテレビに話した。

フォークスさんは、今年のホリデーシーズンで「シークレットサンタ」の優しさの恩恵を受けた、100人の中の1人だ。ウォルマートによると、3つの州で3人の匿名寄贈者が、12月10日頃、お客さんのクリスマス用取り置き商品の代金を完済するために、約6000万円を寄贈したそうだ。

ハリスバーグのウォルマートでは14日、「サンタB」と名乗る人物がフォークスさんの買い物ばかりでなく、その店舗の約1000万円分もの取り置き商品の代金を支払ったという。

「具体的に言うと、それはクリスマス用の取り置き商品でしたね」。ストアマネージャーのクリスティー・エバンスさんはWABCテレビに話した。「ものすごく安堵した」人から「圧倒されて、泣き出してしまう」人まで、見知らぬ人の贈り物に対して、お客さんが「様々なリアクション」を見せたという。

ABCニュースによると、「サンタB」はペンシルベニア州メカニクスバーグのウォルマートにも、約1000万円を寄贈したそうだ。この店舗全体の取り置き商品の代金を完済してしまったという。

15日、トーマス・エツェル・Jr. と名乗る男性が、自分も「サンタB」の寛大さの恩恵を受けたペンシルベニア州ウォルマートの顧客の1人だった、とFacebookの投稿で語った。

「失業してしまったので、今年は取り置き商品プランを使わなければならない最初の年でした。この優しさが、私にとってどれほど大きな意味を持つかを、語り尽くすことができません」と、彼は書き記している。「本当に正直に言って、私は本当に恵まれていると思います。大きなお取り置き商品プランではなかったかもしれませんが、クリスマス・スピリットは尊いと真に感じることがきましたからね」

また、12月10日頃、近隣のオハイオ州でも、もう一人の寛大なシークレットサンタが、ウォルマートの2店舗でお客さんのホリデー用取り置き商品の代金を完済するために、約1200万円以上の大金を支払っていったことをWJWテレビが報道した。

「たぶん、これは私が今までに経験した最高のクリスマスですね。とにかく、とても幸せです」と、4人の子供の母親でオハイオ州にあるウォルマート店舗のお客、タラ・ニールさんは、見知らぬ人の親切な贈り物のことを聞き知り、ABCニュースに語った。「3歳の娘のために取り置きしていた『アナと雪の女王』のベッドの代金が完済されていたんです」。

ウォルマートによれば、フロリダ州では取り置き商品の代金を完済するために、約2400万円の大金を2店舗に寄贈していった匿名の人物もいたそうだ。

3人の寄贈者が支払った額は、合計で5800万円以上になったという。

「自分たちの隣人や地域に恩返しするために、他人のためにいつもより多くのことをする時期、それがクリスマスなのです」と、ウォルマートの広報、ワイアット・ジェフリーズさんはコメントした。「お客様が匿名で他人のお取り置き商品の代金を完済するのを見ると、お互いをサポートしようとすることの素晴らしさに気づかされます。当社が、このようなランダムに起きる思いやりに関わることができて誇りに思います」。

この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。

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