甘利明大臣に「口利きの見返りで1200万円」 週刊文春が報道

甘利明・TPP担当相と公設秘書が、千葉県内の建設業者から口利きの見返りに現金を受け取りながら、政治資金収支報告書に記載していなかったとの疑惑を、1月21日発売の週刊文春が報じることがわかり、政界に衝撃が走っている。

甘利明・TPP担当相と公設秘書が、千葉県内の建設業者から口利きの見返りに現金を受け取りながら、政治資金収支報告書に記載していなかったとの疑惑を、1月21日発売の週刊文春が報じることがわかり、政界に衝撃が走っている。

発売に先駆けて20日に一部を紹介した週刊文春WEBによれば、男性は独立行政法人・都市再生機構(UR)の道路建設の補償を巡って、甘利事務所に口利きを依頼し、甘利氏や地元の公設秘書、政策秘書を接待したという。

この男性によれば、独立行政法人都市再生機構(UR)が行っている道路建設の補償を巡り、甘利事務所に口利きを依頼。過去3年にわたり、甘利大臣や地元の大和事務所所長・清島健一氏(公設第一秘書)や鈴木陵允政策秘書に資金提供や接待を続け、総額は証拠が残るものだけで1200万円に上るという。

2013年11月14日には、大臣室で甘利大臣に面会。桐の箱に入ったとらやの羊羹と一緒に、封筒に入れた現金50万円を「これはお礼です」と渡したという。

衝撃告発「私は甘利大臣に賄賂を渡した!」 | スクープ速報 - 週刊文春WEBより 2016/01/20 16:00)

この建設会社はURとのトラブル解決を甘利事務所に依頼し、そのうちの一つが解決。2013年8月に約2億2000万円の補償金をURから受け取った。見返りとして100万円の現金を供与したが、このうち大臣室で手渡した50万円は政治資金収支報告書に記載がないという。毎日新聞が次のように記事の内容を伝えている。

記事によると、総務担当者は解決の見返りとして、13年8月に公設秘書に現金500万円を供与。うち400万円については甘利氏が代表の自民党神奈川県第13選挙区支部の領収書を渡されたが、同支部の政治資金収支報告書には寄付100万円の記載しかない。甘利氏本人にも同年11月に大臣室、14年2月には神奈川県内の事務所で現金50万円ずつ計100万円を直接手渡した。

甘利経済再生相:現金供与疑惑 建設業者が1200万円 - 毎日新聞より 2016/01/20 19:59)

NHKによると、甘利氏は21日、記者会見で、記事を「まだ読んでいない」と述べた上で、次のように答えた。

甘利大臣は、「正確にどういうことが指摘されているのか、事実確認が必要だ。あす発売されたものを見て、しっかり調査したうえで、国民に疑惑をもたれることがないよう、説明責任を果たしていきたい」と述べました。

甘利経済再生相 疑惑もたれないよう説明責任果たす NHKニュースより 2016/01/20 19:05)

NHKはまた、週刊文春に証言した建設会社の関係者が実名でコメントを出したと報じた。「甘利大臣や秘書たちが、私から現金を受け取りながら、事をうやむやにしようとしている態度に不信感を抱くようになり、今回、週刊文春の取材を受けようと決心しました。私の手元には、記事内容を裏付ける詳細なメモや録音データが残っています。週刊文春にお話しした内容はすべて事実です」としている。

民主党の枝野幸男幹事長は20日の定例会見で「相当深刻な問題を抱えていると認識している。相当厳しく問いたださなければならないことがたくさんある」と述べ、国会で追及していく構えを見せた

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