寺島しのぶ、整形逃亡犯・福田和子の半生を熱演

整形を繰り返し、偽名を使って、時効ギリギリまで全国を逃げ回った強盗殺人犯・福田和子の半生を演じる。

寺島しのぶ、整形逃亡犯・福田和子の実録ドラマに主演「なかなか踏ん切りが…」

女優の寺島しのぶが、整形を繰り返し、偽名を使って、時効ギリギリまで全国を逃げ回った強盗殺人犯・福田和子の半生を演じる『実録ドラマスペシャル 女の犯罪ミステリー 福田和子 整形逃亡15年』が3月17日(後7:00)にテレビ朝日系で放送されることが22日、わかった。

「7つの顔を持つ女」「稀代の悪女」…いくつもの悪名を持つ福田和子。殺人という忌むべき犯罪に手を染めながら、大胆不敵な行動と欲望のまま生きるすさまじいエネルギーを糧に、15年に及ぶ逃走劇を繰り広げ、時効寸前で逮捕された人物だ。

1982年(昭和57年)、和子は愛媛県松山市のマンションで同僚のホステスを殺害。遺体の遺棄のみならず、家財道具の強奪にも夫の手を借りた和子は、なんとそれら調度品を愛人との愛の巣へと運び込ませる。その後、警察の捜査をかいくぐり県外へ逃亡。二度の整形手術、20もの偽名を使い分けながら、北海道から山口まで全国規模での逃避行を続け、ある時期は老舗店の女将に収まるという荒業までやってのけていた。こうした常人の想像をはるかに超えた和子の行動原理は、人々の心に“モンスター”として記憶されることとなる。

本作のオファーを受けても「なかなか踏ん切りがつきませんでした」と寺島。「実在した犯罪者で痛みを負った被害者遺族の方もいらっしゃる中で、はたして責任を持って演じ切ることができるのか」と不安がよぎったからだ。それでも出演を決め、演じながらわかってきたことがあるという。

「和子は善人に助けられた犯罪者。人間的には、前しか見ていない、すべてのことに全力で正面から付き合った人。そして孤独に耐えられず、人との関わりを求めずにいられなかった人ではないか」(寺島)。

本作では、福田和子以外の登場人物は仮名とし、逃亡前の夫・福田俊次役に滝藤賢一、福田和子と知らず夫婦同然の生活を送る事になった老舗店の主人・渋川斉一郎役に杉本哲太、時効直前の逮捕劇へと繋がる通報を行ったおでん屋の女将・とみ子役にキムラ緑子。そのほか木村佳乃、眞島秀和などが出演する。

「1日に最低でも2回は顔(メイク)を変えるなど、自分が一体何者かが分からなくなるようなめまぐるしさを味わった」と寺島。「私自身は、自分の体を通してどんな役にもなろうと考えています。私なりの女優としての在り方に応えてくれる役柄と作品に対し、嘘のないよう一つ一つ真摯に取り組んでいます。寺島しのぶが演じることで、今までと違う和子の一面が伝わればと思っています」と話している。

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