ナンシー・レーガンさん死去、94歳 女優を経てファーストレディーに

「ホワイトハウスの女帝」と呼ばれた。

故ロナルド・レーガン元アメリカ大統領夫人で、元女優のナンシー・レーガンさんが5日、うっ血性心不全のためロサンゼルスの自宅で死去した。94歳。レーガン大統領記念図書館の広報担当者が明らかにした。産経新聞などが報じた。

ナンシーさんは1921年にニューヨークで誕生。1940-50年代に女優として活躍し、52年に当時は俳優組合の委員長だったロナルド・レーガン氏と結婚した

81年から8年間、ファーストレディーを務め、麻薬撲滅など社会問題に尽力した。一方、占星術に凝って大統領の日程を変えさせたと報じられるなど「ホワイトハウスの女帝」と呼ばれた。最も影響力のあるファーストレディーの1人とされている。

1984年11月の大統領選で、支持者らに手を振るレーガン大統領(右)とナンシーさん

夫レーガン氏は94年にアルツハイマー病を公表し、2004年に死去した。ナンシーさんは、レーガン氏が亡くなるまで献身的に介護し、アルツハイマー病の治療に役立つとしてES細胞(胚性幹細胞)の研究拡大を求めた。

オバマ大統領夫妻は6日、「彼女の見事なお手本と温かく寛大な助言に恵まれ、(ホワイトハウスで)幸先がいいスタートを切ることができた」などと追悼の声明を発表した

2009年6月、ホワイトハウスのオバマ大統領を訪問したナンシーさん

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