風見しんごさん「お腹のなかから勇気与えてくれた」 死産の長男への思い

タレントの風見しんご(53)が9日、都内で著書『さくらのとんねる』(青志社刊)発売記念サイン会を行った。

風見しんご、「長男」が強くしてくれた

タレントの風見しんご(53)が9日、都内で著書『さくらのとんねる』(青志社刊)発売記念サイン会を行った。同書で07年に交通事故で長女えみるさん(享年10)が亡くなった1年後、男児を死産で失っていたことを告白している風見は「お腹のなかから僕ら家族に勇気を与えて、強くしてくれた。次の一歩を踏み出す大きなきっかけをくれた」と振り返った。

えみるさんの事故から9年が経ち、「事故の現場を思い出すとつらいですが、そこからの9年で家族にはいろんな幸せなこともあった」「妻も次女も、みんな強くなった」と胸を張り、強くなれた大きなきっかけに一つに“長男”の存在をあげた。

ダウン症と診断された男児を「こころ」と呼び、兄弟を望んでいた次女や家族が歓喜に沸いたが、8ヶ月目に心臓が止まり、妻の尚子さんは通常分娩で出産した。

妻の心境について「えみるは事故のあと1時間半生きていて、妻はずっと『頑張れ』って言っていたのですが、言うだけで何もしてやれなかったと何年も後悔していた。長男が天国にかえっていくときに、産声をあげないとわかっていても何か一つはやってあげたいという思いがあった」と代弁した。

えみるさんの事故の起きた信号が、歩車分離式信号に変わったことが最近の喜びだったと話したが、「えみるの事故があってから、次女を一人で外に出すのが怖い。『いってきます』って外に出てからたった2、3分後の事故ですからね。次女は今年13歳になりますが、まだ近所のコンビニにも一人で行かせられない」と語っていた。

【関連リンク】

注目記事