過去には震災後に開催も 「野球大会」から見えたジャニーズの「今」

アイドルが本業のはずのジャニーズが、なぜ野球を行うのか。何かと注目されるジャニーズの“今”が、ここから見えてくる。
Baseball fans cheering in stadium.
Baseball fans cheering in stadium.
Grant Faint via Getty Images

ジャニーズの今 野球大会から見えた結束

4月13日、東京ドームで開催されたジャニーズ野球大会。106人のタレントたちが一堂に会し、4万5千人の観客が熱狂した。アイドルが本業のはずのジャニーズが、なぜ野球を行うのか。グループとして個々として、日々エンタテインメントの場で勝負をかける彼らが、この大会に集まった意味とは。何かと注目されるジャニーズの“今”が、ここから見えてくる。

◆なぜジャニーズが野球を? 震災後にも開催されたその歴史

そもそも、1950年代に社長であるジャニー喜多川氏が少年たちを集めて作った野球チームが、ジャニーズ事務所設立のきっかけである。実際、近藤真彦やSMAP・中居正広、KAT-TUN・亀梨和也など、野球経験のあるタレントも多数在籍している。ドーム会場での野球大会・運動会の歴史も長く、1994年に始まり、新潟中越地震や東日本大震災の折にも、野球大会をチャリティの場としているのも特徴的だ。

◆ノンフィクションだからこそ、タレントの真価が試される

ジャニーズ野球大会は、タレント一人一人の能力が試される場である。アイドルの本業は、“歌って踊る”こと。東京ドームといえば、“本業”を披露する場であるはずのタレントが、“本業”ではないノンフィクションの野球で勝負する。だからこそ、いざという時の真価を試されることにもなる。もちろん、ノンフィクションなだけではいけない。個々のアドリブや、間に挟まれるジャニーズ特有の気持ちを明るくさせる応援歌の数々が、野球大会をショーとして成立させてもいる。

◆ピンチの時には助け合う、変わらないジャニーズの結束力

そんな野球大会から見えてきたもの、それはやはりジャニーズのタレントたちの結束力だろう。手を抜けない勝負だからこそ、若い世代にはプレッシャーがかかる。そんな緊迫した場面を、先輩たちは巧みにフォローして見せる。こと野球大会に限ったことではないが、各グループにカラーはあり、所属する個人もまたキャラクターを際立たせている。だが、近藤真彦も少年隊もSMAPもKinKi KidsもV6も嵐もKAT-TUNも、Hey! Say! JUMPなど若手のグループも、いちばん大きな“ジャニーズ”というグループの色を、しっかりとDNAとして持っているのだ。

本業のコンサート以外に、野球大会までエンタテインメント・ショーとして成立させることができる。それは、個々の能力の高さを誇り、かつファミリーとしての結束を確立させているジャニーズ事務所ならではだろう。

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