清原和博被告「プロ野球を目指す少年たちに申し訳ない」 懲役2年6カ月の求刑

覚せい剤取締法違反罪に問われた元プロ野球選手、清原和博被告(48)の初公判が5月17日、東京地裁(吉戒純一裁判官)で開かれ、清原被告は「間違いありません」と述べ、起訴内容を認めた。
時事通信社

覚せい剤取締法違反の罪に問われた元プロ野球選手、清原和博被告(48)の初公判が5月17日、東京地裁(吉戒純一裁判官)で開かれ、清原被告は「間違いありません」と述べ、起訴内容を認めた。 検察側は懲役2年6カ月を求刑し、即日結審した。判決は31日に言い渡される。時事ドットコムなどが報じた。

朝日新聞デジタルによると、清原被告の起訴内容は、2015年9月に群馬県太田市のホテルで覚醒剤約1.2gを8万円で譲り受けたほか、2016年2月に東京都港区のホテルで覚醒剤を使用し、同区内の自宅で覚醒剤約0.2gを所持したというもの。

産経ニュースによると、わずか20席の一般傍聴席を求める行列が早朝からできた。傍聴希望者数は3769人で、倍率は約188倍だった。この日、清原被告は落ち着いた紺色のスーツに身を包み、深く一礼して法廷へ入ったという。

検察側は冒頭陳述で、清原被告がプロ野球選手を引退した2008年すぎから、覚せい剤の使用を始めたと指摘。清原被告の供述調書も証拠採用され、「引退後、目標をなくし生活が乱れた。コーチや監督を希望したが、声を掛けてくれた球団はなく、心の隙間を埋めるために覚せい剤を使った」との内容が読み上げられた

清原被告は被告人質問で、覚せい剤の使用で逮捕されたことについて「プロ野球を目指す少年たちに申し訳ない」と陳謝した。その上で、現役時代の薬物使用は否定。「野球のストレスやプレッシャー、不安は野球で解決できたが、社会の中のストレスや不安は解決法がなく、こういう思いから薬物に手を出したのだと思う」と話した。また、覚せい剤入手の経緯について、「暴力団の関係があったか」との質問については、「自分は知らない。聞いたことはない」と否定した

■佐々木主浩氏が証言台に「再スタートに貢献したい」

公判には弁護側の情状証人として、清原被告と高校時代から親交があり、「ハマの大魔神」として知られた元プロ野球選手で野球解説者の佐々木主浩氏(48)が出廷。「ただショックでした。これから先、彼のために何ができるか今も考えています。野球のことをやらせるのがいちばんだと思いますし、僕のできることをやっていきたい」と述べた。また、「彼と相談しながら、ボランティアや野球教室を通じて、彼の再スタートに貢献したい」とも証言した

佐々木主浩氏

佐々木氏は閉廷後、東京・霞が関の司法記者クラブで報道陣の取材に応じた。証人を引き受けた理由については、保釈後に清原被告と電話で話したことを明かした上で、「『ごめんな、ごめんな』と言っていたが、気にしないでくれと伝えた。親友だから出廷した」と説明した。「清原被告が終始涙を流している姿を見て悲しくなった。早く笑顔の清原に戻ってほしい」と述べた

検察側は「引退後もタレントとして注目される存在でありながら使用し続けた。常習性があり、再犯の可能性も高い」と指摘し、懲役2年6カ月を求刑した

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