神戸山口組系の幹部、射殺される 抗争認定後は初の死者

指定暴力団「神戸山口組」系幹部が岡山市内で射殺される事件があった。

指定暴力団「神戸山口組」系幹部が岡山市内で射殺される事件があった。産経WESTなどが報じた。

時事ドットコムニュースなどによると、5月31日午前9時50分ごろ、岡山県岡山市南区のマンション駐車場で、男性が倒れていると110番通報があった。男性は指定暴力団・神戸山口組系「池田組」の高木忠若頭(55)。何者かに拳銃で胸などを撃たれており、搬送先の病院で死亡が確認された。岡山県警は、指定暴力団・山口組の分裂に絡んだ抗争事件の可能性があるとみて捜査を開始した。

毎日新聞では、警察庁からの情報として、山口組の分裂に絡む抗争の可能性がある事件の死者は、抗争認定後は今回が初めてだと報じた。

朝日新聞デジタルによると、事件現場はJR岡山駅から南に約4キロにある住宅街の一角。近くに幼稚園の送迎バスの停留所もあるという。現場付近から男がバイクで走り去ったといい、県警は殺人容疑で行方を追っている。

近所の男性によると、午前10時前に銃撃音が「パン、パン、パン」と3~4回したため外を見ると、薄い青色の長袖シャツにグレーのズボンをはいた男が現場近くを北へ走り、近くに止めてあった原付きバイクに乗って走り去った。ヘルメットをかぶり、顔は見えなかったという。

神戸山口組系幹部、銃で撃たれ死亡 岡山のマンション前:朝日新聞デジタルより 2016/05/31 13:02)

■神戸山口組とは?

毎日新聞によると、国内最大の指定暴力団・山口組(総本部・神戸市灘区)は2015年8月末、直系組長が集団で離脱。井上邦雄・山健組組長をトップとする神戸山口組(本部・兵庫県淡路市)を結成したことで分裂した。その後は、乱闘や小競り合い、事務所に銃弾が撃ち込まれるなどの対立関係となっていた。

警察庁は今年3月、両団体を対立抗争状態にあると認定した。兵庫県公安委員会は4月15日には神戸山口組を、暴力団対策法に基づいて22団体目の指定暴力団とした。

指定後は事件が激減していたが、警察幹部は「銃撃事件が起きた以上、(より規制の厳しい)特定抗争指定暴力団の指定も検討が必要になる」と話した。

発砲事件:神戸山口組傘下の幹部撃たれ死亡 岡山 - 毎日新聞より 2016/05/31 12:01)

池田組はもともとは山口組の2次団体で、組事務所を岡山市北区に置く。山口組から分裂した神戸山口組に発足時から加わった。朝日新聞デジタルが捜査関係者の話として伝えたところによると、池田組の池田孝志組長(71)は神戸山口組で要職の「舎弟頭」に就き、「金庫番」として豊富な資金源を持つという。分裂後、同じ岡山市に拠点を置く山口組2次団体の大石組から組員らが大量に移り、両組織の間で小競り合いが起きていた。

伊勢志摩サミットの終了からまもない時期ということもあり、各地の警察は警戒を強めていたという。

捜査関係者によると、山口組と神戸山口組の幹部は「伊勢志摩サミット終了までは騒動を起こすな」と傘下組織に指示していた。ある捜査幹部は「サミット終了から間もない時期で、各地の警察は警戒を強めていた」と話す。

神戸山口組系幹部、銃で撃たれ死亡 岡山のマンション前:朝日新聞デジタル 2016/05/31 13:02)

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