少女が水を運ばさせられず、学校に通える世界へ 風刺画作家が描く未来

発展途上国で水を運ばなければならない女性が、水瓶ではなく本を持っていたとしたら、彼女たちの生活はどのように変わるだろうか?

発展途上国で水を運ばなければならない女性が、水瓶ではなく本を持っていたとしたら、彼女たちの生活はどのように変わるだろうか? オランダを拠点に活躍する風刺画作家のジャン・グーデル氏は、この問題をわかりやすくイラストで説明した。

水がなかなか手に入らない発展途上の地域では女性たちが水を集めなければならないのは、世界共通の問題だ。彼女たちが1日に水運びにかける時間を総計すると、全体で2億時間になるとみられている。

発展途上地域の女性たちは、水運びのために脊椎や首を傷めやすくなる。そして彼女たちは、仕事をしたり教育を受けたりする機会も得られない。

きれいな水を手に入れる環境が整えば、こうした女性たちの就学率の増加につながることがわかっている。

グーデル氏は女性が何時間もかけて水を運ぶのではなく、本を持って学校に行く世界を描いた。

ユニセフ(国連児童基金)によると、きれいな水とトイレなどの施設が利用できる環境では、女性の就学率は15%以上増加するという。

政治などの風刺画を掲載しているサイト「カートゥーン・ムーブメント」が、この水と教育の問題に関してイラストを募集したところ、グーデル氏は、この問題に関心を集めたいという思いに駆られた。

グーデル氏の2枚のイラストには、同じ女性がどちらのコマにも登場している。最初のコマでは、頭に水瓶を乗せた女性が水を汲むために、4.3マイル(約7km)もある道のりを歩こうとしている。もう一つのコマでは、女性は頭に何冊もの教科書を乗せ、横には「学校」と書かれた標識がある。

このイラストは先月にコペンハーゲンで行われた「ウィメン・デリバー」会議で特集されたものだ。

グーデル氏は、水道があれば、女性が楽に水を利用でき、就学率も増加するなどの波及効果があることをこのイラストを通じて伝えられたら嬉しい、とハフポストUS版に話した。「問題の解決に、必ずしも大きなプロジェクトが必要になるわけではありません」

グーデル氏の他の作品はこちらから見ることができる。

この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。

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