フィリピンの次期大統領ドゥテルテ氏、報道陣にキレる「オレをなめんじゃねえぞ」

ドゥテルテ氏は5月31日にも、「腐敗したジャーナリストは処刑されるべきだ」と発言している。
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フィリピンの次期大統領に就任するロドリゴ・ドゥテルテ氏(71)は6月2日、報道陣の質問に苛立ちをつのらせ、「お前らバカは私を脅したり出来ない」などと発言した

ドゥテルテ氏は5月31日にも、「腐敗したジャーナリストは処刑されるべきだ」と発言している。「報道関係者は言論の自由が法律で守られてはいない。君たちがジャーナリストであるというだけで、もし最低な奴であっても暗殺から免除されているというわけではない」と述べ、女性記者に罵声を浴びせた。

世界の報道弾圧を監視するNPO「ジャーナリスト保護委員会」によると、1992年以降少なくとも77名のジャーナリストがフィリピンで殺害された。殺された人たちの60%以上が政治記者だった。

ドゥテルテ氏の脅迫に近いコメントで、国境なき記者団はドゥテルテに法的手続きを開始し、フィリピンメディアに、ドゥテルテ氏が謝罪するまで、彼の報道会見はボイコットするよう促した。

6月30日に大統領として宣誓するまで、ドゥテルテ氏はダバオ市の市長として留まることになるが、2日夜、報道陣に向かって「自分たちのことばかり考えすぎている」と話した。

ドゥテルテ氏は2日、「お前らバカは私を脅したり出来ない。これでダバオ市に来るのは最後にしろ」と発言し、記者たちに自分を追いかけ回さないように抗議した。

理由は定かでないが、国連もドゥテルテ氏の暴言の餌食となった

外国メディアの報道の自由について聞かれ、自分と関係のない質問をされた時にドゥテルテ氏は切れた。「それが問題なんだ。国連会議でいつもあれやこれやと危機感を煽るんだ。(国連は)中東の修羅場でさえ解決できない...アフリカでは指一本上げられなかった...だまれ、お前ら全員」

■ ローマ法王フランシスコを「売春婦の子」と呼ぶ

ドゥテルテ氏のこうした発言は今に始まったことではない。彼はダバオ市で起きた刑務所暴動で集団強姦され殺された女性宣教師に「自分も強姦したかった」と発言し、国際的に非難を買った

また彼は裁判にかけず殺害することを公然と支持したり、ローマ法王フランシスコを「売春婦の子」と呼んだりしたことでメディアを騒がせた。

5月30日、カトリック教会の指導部から受けた批判について報道陣から質問されたドゥテルテ氏は短く、しかし痛烈に返答した。

「オレをなめんじゃねえぞ」

ハフポストUS版より翻訳・加筆しました。

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