石巻3人殺傷事件で元少年の死刑確定へ 裁判員裁判の少年事件で初めて

裁判員裁判の少年事件で初めて死刑が確定した。
時事通信社

裁判員裁判の少年事件で初めて死刑が確定した。2010年に宮城県石巻市で男女3人を刃物で刺し2人を殺害したとして、1審と2審で死刑判決を受けた当時18歳の元少年に対し最高裁判所が6月16日、上告を棄却した。毎日新聞などが報じた。

NHKニュースは「社会の関心が高いことや、判決で元少年の死刑が確定することになり、社会復帰して更生する可能性が事実上なくなったと考えられる」として、元少年は千葉祐太郎被告(24)だと実名を明らかにした。

2010年2月、当時18歳だった千葉被告は宮城県石巻市で交際相手だった少女の実家に押し入り、20歳の姉と18歳の友人を牛刀で刺殺。その場にいた男性にも重傷を負わせたうえ、少女を車で連れ去ったとして、殺人などの罪に問われていた

1審と2審はいずれも死刑を言い渡していたが、弁護側が上告した。最高裁判所第1小法廷の大谷直人裁判長は「無抵抗で命乞いをする被害者を繰り返し刺すなど殺害行為は冷酷かつ残忍で、当時18歳7か月の少年とはいえ、深い犯罪性に根ざした犯行だ。被告が一定の反省の念や謝罪の意思を表明していることなどを考慮しても刑事責任は極めて重大だ」として上告を退け、死刑が確定した。

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