6月中旬の昼下がり、東京・新宿の雀荘の地下2階。
フロアの半分ほどを埋め尽くしたスーツ姿の大学生たちが、麻雀卓を囲んでいた。
タバコの臭いが染みついた雀荘のフロアは、この日は完全禁煙。大半は上着を脱いで勝負に熱中していた。
実は、れっきとした就職活動なのだ。
この日、OA機器販売やホスティングサービスを手がける「スターティア」(本社・東京)の「麻雀就活」に参加した学生は26人。社員らを含む「大人」も混じって対局し、半荘4回の合計点で競った。1位の学生は3回の面接をパスしていきなり最終面接にエントリーできる、文字どおりの「内定リーチ」。以下、順位に応じて10位まで1~2回の面接が免除される。
「麻雀に必要な駆け引き、とっさの判断力、マネジメント力はビジネスですぐに生かせる力と考えています。即戦力として活用したい」と、人事担当者は話す。
参加者のレベルは、フリーで打ちに行く強者から、上がり役もおぼつかない初心者まで様々。鹿児島県から来たという女子学生は「麻雀で採用するなんてどんな会社なんだろうと興味があって。とにかく内定がほしい」、東京の男子学生は「強気で打つところをアピールしたい」と意気込んでいた。
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