【参院選2016】各党リーダーが街頭で第一声 どこで何を語った?

国政政党9党のリーダーは街頭演説の第一声で何を語ったのか。

第24回参議院選挙が6月22日公示され、18日間の論戦が始まった。公示日当日、国政政党9党のリーダーは、街頭演説の第一声で何を語ったのか。

■国政政党、各党首の街頭第一声は

自民党総裁の安倍晋三首相は、地震被災地である熊本市で第一声をあげた。冒頭で熊本地震と大雨被害による犠牲者への追悼と、被災者への見舞いの言葉を述べた。演説では、最大のテーマは経済政策だとした上で「野党は口を開けば『アベノミクスは失敗した』ばかり」と批判。「我々は政権を奪還し、雇用を110万人増やし、有効求人倍率は2年ぶりの高い水準だ」と成果を強調した。「確かにアベノミクスは道半ば。今ここでやめたら、暗く停滞した時代に逆戻りする」とし、政権への支持を求めた。

民進党の岡田克也代表は、山梨県甲府市で選挙戦をスタートした。「与党の(過半数獲得)目標を打ち砕く」と述べ、「(改憲勢力に)3分の2をとらせない。許せば憲法9条改正になる。『日米同盟は血の同盟だ』という道に踏み込ませてはならない」と支持を訴えた。安倍政権の経済政策については「経済をでかくすれば、そのうち下に滴り落ちてくるというアベノミクスは邪道」と批判した。

公明党の山口那津男代表は、埼玉県の大宮駅前で「高卒採用率は24年ぶりの高い水準。大卒の就職率も過去最高になった。確実に雇用は改善された」とアベノミクスの成果をアピールした。また「行き過ぎな内容には歯止めをかける」として、「公明党が連立政権の中にいることが大切」と語った。「2年半後には消費税を10%に上げられる環境を整える。軽減税率を約束する」と支持を呼びかけた

共産党の志位和夫委員長は新宿駅東口前で、「安倍首相は『アベノミクス選挙だ』と言っているが、それだけに争点を狭めるわけにはいかない」と批判。「首相は、過去2回の国政選挙をアベノミクス一本で戦ったが、やったことは秘密保護法、安保法制だ」「日本を再び殺し殺される国にしてはならない」と述べ、安保法制廃止と改憲阻止への支持を訴えた

おおさか維新の会の松井一郎代表は、大阪市で訴えをスタート。「キーワードは『せこい』」とした上で、「大阪でやっている"せこせこ行政運営術"を全国でやれば、増税する必要はなし」と主張。「徹底的な行財政改革」で財源をつくるべきだと訴えた。また「政治資金規制法のザル法も見直さなければならい」と改正を訴えた。

社民党の吉田忠智党首は新宿駅東南口で第一声。今度の参院選は「目的のためには手段を選ばない、安倍政治の暴走を止める選挙」と定義し、「安倍総理は任期中に『憲法改正をおこないたい。参院選で3分の2以上の議席を得たい』と言っていたが、最近は全く言わなくなった」と批判。「憲法改悪を阻止することが争点。辺野古の新基地建設(の中止)、海兵隊の撤去も強く求めていきたい」と述べた。

生活の党と山本太郎となかまたちの山本太郎・共同代表は、新宿駅南口で演説した。「生きづらくなっている原因は政治にある。政治をコントロールしているのは経団連。2025年までに消費税を19%まであげろと言っている」と述べ、「長いものに巻かれずそんな候補者を選んでほしい。政党ではなく個人を見てほしい」と支持を訴えた。同党の小沢一郎代表も午後に第一声をあげる予定だ。

日本のこころを大切にする党の中山恭子代表は東京・銀座で「憲法は民族の発露。日本の伝統やこころが入っていなければならない」として憲法改正を訴えた。経済政策については「消費税の引き上げは凍結すべきである。所得が増えてから。景気停滞の中で引き上げはしてはならない」と主張した

新党改革の荒井広幸代表は東京・新橋駅前で、「政府に脱原発を求める」と主張。安倍政権の経済政策を評価した上で、「アベノミクスを成功させるためにはエンジンをふかすだけではいけない。地方、中小企業、家庭にハンドルを切らなければ問題は解決しない」と述べ、格差是正を訴えた

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