安倍昭恵さん、首相夫人が真珠湾を訪問 菅官房長官は「私的なもの」

「安倍首相が(75年の追悼セレモニーに)来なければ驚きだ」とする米政府高官の発言も報じられていた。

安倍首相夫人の安倍昭恵さんが8月22日(日本時間)、Facebookでアメリカ・ハワイの真珠湾を訪れたと明かした。昭恵さんは「真珠湾のアリゾナ記念館にて、お花と祈りを捧げました。」とコメントし、旧日本軍の真珠湾への爆撃で沈没し、乗組員の多くが死亡した戦艦アリゾナの追悼施設で、祈りを捧げている自身の写真などを投稿している。

また、広島で2歳で被爆し、10年後に亡くなった佐々木禎子さんの「折り鶴」の展示を訪問した様子も映っていた。

この訪問の目的について、22日の記者会見で菅義偉官房長官は、昭恵さんが自ら主催する日米国際海洋環境シンポジウムに出席するためと説明し、「私的なものであり、政府としてのコメントは控える」と話し、また安倍晋三首相の訪問予定は「まったくない」とした。時事ドットコムニュースなどが報じた。

2016年は12月7日(日本時間8日)で真珠湾攻撃から75年となる節目の年にあたるが、5月に行われたアメリカのオバマ大統領との日米首脳会談後の共同記者会見でも、安倍首相は真珠湾を訪れる予定について「現在計画はない」としていた。

毎日新聞はこの理由について、以下のように解説していた。

首相を支持してきた保守層の間には、第二次世界大戦の戦犯を裁いた極東国際軍事裁判(東京裁判)に疑念を持つ人が少なくない。首相が真珠湾を訪問すれば、日本が開戦に踏み切った経緯に再び焦点が当たる。歴史論争が再燃する恐れがあり、慎重論の背景になっている。

一方で、ワシントン・ポストではオバマ大統領の広島訪問を報じる記事の中で「ホワイトハウスは安倍首相の真珠湾訪問を歓迎するだろう」と報じ、さらに「安倍首相が(75年の追悼セレモニーに)来なければ驚きだ」とする米政府高官の発言も報じていた

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