NFLのスーパースター、コリン・キャパニックは再び国歌斉唱を拒否し、ひざまづいた

この行動は、批判と賞賛を呼んだ。

ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)の「サンフランシスコ49ers」のクォーターバック(QB)コリン・キャパニック(28)は9月1日、サンディエゴでのプレシーズンゲームでアメリカ国歌の斉唱中に両腕を組んでひざまずき、人種の不平等と、警察の暴力に対して抗議を続けた

キャパニックのチームメイトで、セーフティー(S)のエリック・リードも同調し国歌斉唱時にひざまずいた。

試合後のキャパニック

キャパニックは、ゲームの前でアメリカ国歌斉唱中に座り続けているが、この行動は、批判と賞賛を呼んでいる。

キャパニックは、クアルコム・スタジアムでのプレゲームのウォーミングアップ中に観客から大きなブーイングを浴びた。

コリン・キャパニックとエリック・リード、国歌斉唱中に...

キャパニックは国歌斉唱の後、大勢の人とハグした。

エリック・リードはキャパニックに同調し、国歌を前にしてひざまずいた。

キャパニックには、確かに@Chargers(チャージャーズ)ファンも繋がっている...

このゲームはまた、240人の水兵、海兵隊、兵士たちによるアメリカ国旗の進呈、そして退役した米海軍特殊部隊によるプレゲーム・パラシュート・ジャンプの見物ができる「サルート・ミリタリー・ナイト」と重なった。

2013年に49ersをスーパーボウルに導いたスーパースターのキャパニックは警察の暴力に言及し、黒人を虐げる国の国旗に対する誇りを示せないと語った。キャパニックは、人種的な不平等に抗議するため、スタジアムを利用した黒人スポーツ選手だ。

ここ2年間で起きた、ミズーリ州ファーガソンや、ボルチモア、ニューヨークなどの都市で、警察の黒人への武力行使は、断続的で、時には破壊的な抗議に拍車をかけ、『Black Lives Matter(黒人の命だって大切だ)』運動が盛り上がるきっかけとなった。

キャパニックは、これまでもサンフランシスコで行われたプレシーズンゲームで国歌斉唱に加わっていなかったが、8月26日のグリーンベイ・パッカーズとの試合で広く注目された

一度はキャパニックのトレードも試みたサンフランシスコ49ersだが、NFL殿堂入りしたランニングバックのジム・ブラウン、米プロバスケットボール協会(NBA)のレジェンド、カリーム・アブドゥル・ジャバーらと同様に、今回はキャパニックの抗議を支持している。

しかし一方で、「キャパニックは誤解している」と謝罪を要求したサンフランシスコの警察官協会をはじめ、各方面から激しい批判を招いた。

サンフランシスコでも最近、黒人男性の殺害が2件発生している。2番目の殺害の後に、警官たちが人種差別的なテキストメッセージを送っていたことが激しい批判を呼び、サンフランシスコ市長から圧力をかけられて警察署長が5月に辞任している。

1日のスポーツサイトに掲載された写真には、警察の帽子のように見える帽子を被り、ブタの絵柄の付いた靴下を履いているキャパニックが写っていた。この写真は8月中旬に撮影されたものだが、その画像は、一部のネットユーザーたちの批判を招いた。

キャパニックはInstagramに投稿した声明文で、自分には警察官の親戚や友人がおり、警察を侮辱するイトはなく、悪徳警官に注意するよう呼び掛けるため、過去にその靴下を履いたものだと説明している。

2014年11月30日には、セントルイス・ラムズの選手5人が「Hands Up, Don’t Shoot(手を上げろ、撃たないでくれ」のスローガンに呼応して、両手を挙げてホームゲームでスタジアムに入った。このスローガンは、ファーガソン近くで武器を持たない黒人少年マイケル・ブラウンさんが射殺されたことに抗議する人たちが採用したスローガンだ。

さらに2016年8月、女子プロバスケットボール協会(WNBA)のミネソタ・リンクスの選手たちが、「Black Lives Matter」と書かれたウォームアップ用のシャツでコートに現れた。

そしてシーホークスのコーナーバック(CB)ジェレミー・レインも、9月1日に行われたキャパニックとは別のナイトゲームで起立を拒否した。

オークランドで国歌斉唱中に#Seahawksのベンチに座っている守備バック(DB)ジェレミー・レイン。

1日に行われた、49ersがサンディエゴ・チャージャーズと対戦した遠征試合は、レギュラーシーズンが始まる前の最後のプレシーズンマッチだった。

(取材はサンディエゴのマーティー・グラハム、サンフランシスコのローリー・キャロル、ニューヨークのエイミー・テナリー、記事はカーティス・スキナー、編集はジョナサン・オーティスとビル・トロットが担当)

ハフポストUS版より翻訳・加筆しました。

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Patriots de la Nouvelle-Angleterre

スーパーボウル2015のチアリーダー

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