高畑裕太の弁護士「悪質な事件ではなかった」【コメント全文】

強姦致傷容疑で逮捕された俳優・高畑裕太(22)と、被害者の間で示談が成立して9月9日に不起訴処分となったことを受けて同日、担当弁護士が経緯を説明する文書を発表した。

強姦致傷容疑で逮捕された俳優・高畑裕太(22)が、被害者と示談が成立して9月9日に不起訴処分となり釈放されたことを受けて同日、担当弁護士が経緯を説明する文書を発表した。「違法性の顕著な悪質な事件ではなかった」とした上で、仮に起訴されていれば「無罪主張をした」という趣旨の主張をしている。

釈放され、前橋署を後にする俳優の高畑裕太さん=9日午後、前橋市

高畑容疑者は8月23日、前橋市内のホテルで、歯ブラシを届けるよう呼び出した40代の女性従業員に性的暴行を加えるなどして、強姦致傷容疑で逮捕された。調べに対して「女性を見て欲求を抑えられなかった。やったことは認めるが、計画していたわけではない」と供述していた

今回の担当弁護士のコメントは、高畑の母で女優の高畑淳子が所属する劇団青年座の公式サイトに掲載された。全文は以下のようになっている。

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高畑裕太さん事件についての弁護人の説明

今回、高畑裕太さんが不起訴・釈放となりました。

これには、被害者とされた女性との示談成立が考慮されたことは事実と思います。しかし、ご存じのとおり、強姦致傷罪は被害者の告訴がなくても起訴できる重大犯罪であり、悪質性が低いとか、犯罪の成立が疑わしいなどの事情がない限り、起訴は免れません。お金を払えば勘弁してもらえるなどという簡単なものではありません。

一般論として、当初は、同意のもとに性行為が始まっても、強姦になる場合があります。すなわち、途中で、女性の方が拒否した場合に、その後の態様によっては強姦罪になる場合もあります。

このような場合には、男性の方に、女性の拒否の意思が伝わったかどうかという問題があります。伝わっていなければ、故意がないので犯罪にはなりません。もっとも、このようなタイプではなく、当初から、脅迫や暴力を用いて女性が抵抗できない状態にして、無理やり性行為を行うタイプの事件があり、これは明らかに強姦罪が成立します。違法性の顕著な悪質な強姦罪と言えます。

私どもは、高畑裕太さんの話は繰り返し聞いていますが、他の関係者の話を聞くことはできませんでしたので、事実関係を解明することはできておりません。

しかしながら、知り得た事実関係に照らせば、高畑裕太さんの方では合意があるものと思っていた可能性が高く、少なくとも、逮捕時報道にあるような、電話で「部屋に歯ブラシを持ってきて」と呼びつけていきなり引きずり込んだ、などという事実はなかったと考えております。つまり、先ほど述べたような、違法性の顕著な悪質な事件ではなかったし、仮に、起訴されて裁判になっていれば、無罪主張をしたと思われた事件であります。以上のこともあり、不起訴という結論に至ったと考えております。

平成28年9月9日

弁護士 渥美陽子

弁護士 小佐々奨

※高畑祐太さんは、心身ともに不調を来していることから、しばらくの間入院されるということです。報道関係者の皆様におかれましては、上記の内容を鑑み、過剰な報道は慎んで頂きますようお願い申し上げます。

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釈放された高畑裕太氏

釈放された高畑裕太氏

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