JRで運賃箱に座り「雑談」する運転士が撮影され指導 「ニュースにするのやめよう」の声も

JR西日本は「お客様に不快な行為をしないように」と2人に指導したという。
写真AC

JR西日本は、業務での移動のために10月1日に列車に乗っていた運転士が運賃箱に腰掛け、実際に運転していた運転士と話をしていたことがわかったとして「お客様に不快な行為をしないように」と2人に指導した。

朝日新聞が10月4日付大阪本社版の朝刊で、「読者提供」の写真とともに「運賃箱に腰掛け雑談」の見出しで掲載し、朝日新聞デジタルにも掲載されている。この記事を受けて、Twitter上では運転士を批判する意見の一方で、「何かにつけて苦情を入れる者が多すぎる」「こういうのニュースにするのやめよう」とする疑問の声も上がっている。

■Twitterで大きな反響を呼んだ疑問の声

■実際の経緯は

実際にはどのような経緯だったのだろうか。ハフポスト日本版では改めてJR西日本に話を聞いた。

JR西日本広報部によると、当該の列車は、関西本線の亀山駅(三重県亀山市)発加茂駅(京都府木津川市)行きのワンマン列車で、運賃箱は運転席の隣に設置されている。10月1日に運賃箱に座っていたのは、別の運転士で、業務上の移動の必要があって、同じ区間を乗車していた。

運転士への聞き取りで、2人が話していた内容は、「線路に出てくる動物に気をつけよう」「今日はお客様が多い」というものだった。朝日新聞では「雑談」と報じていたが、JR西日本では「雑談」ではなく「業務に関する会話」と判断しているという。会話自体は問題とは考えていないが、「不快感を与えた」ことについての指導だという。

目撃した乗客からJR西日本に対しては、10月1日に「運賃箱に乗っていた運転士がいたが、これでいいのか」という内容の問い合わせがお客様センターにあったという。

その問い合わせを受けて、JR西日本では2人に対して「見られているということを意識し、お客様に不快な思いをさせないように」と10月2日に指導したという。ただし、処分などではなく通常の業務指導の範囲内だという。JR西日本側が発表したものではないが、朝日新聞から問い合わせがあり回答したという。

■掲載判断への疑問も

Twitter上では朝日新聞に対して「掲載するほどのこと?」という意見も。

朝日新聞大阪本社はハフポスト日本版の取材に対して「おそらく読者から情報提供があったと推測されるが、記事上のことは答えられない」と話している。

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