リック・ペリー氏前テキサス州知事、エネルギー省長官に。かつてトランプ氏を「保守主義のがん」と批判

「トランプイズムというがんから保守主義を守る」と批判していたが…。

リック・ペリー前テキサス州知事

アメリカのドナルド・トランプ次期大統領は12月14日、リック・ペリー前テキサス州知事をアメリカ合衆国エネルギー省長官に指名した。

「テキサス州知事として、リック・ペリーは州に何万もの新しい雇用を生み出す景気や低価格エネルギーを生み出した。彼はエネルギー省長官として、我々の国全体に同じアプローチをもたらしてくれるだろう」と、トランプ氏は14日に出された声明で述べた。

ペリー氏はシェールガスの採掘やエネルギー関連産業が盛んなテキサス州で2000年から2015年まで知事を務めた。2012年と今回のアメリカ大統領選で共和党候補を目指して出馬し、トランプ氏のことを「保守主義のがん」と厳しく批判していたが、支持が得られず撤退した。5月にトランプ氏支持に回ったが、その後もトランプ氏への疑念を度々表明していた。

「トランプ氏は私のファーストチョイスでもセカンドチョイスでもなかったが、人々が彼を選択した」と、ペリー氏は5月に語った。

ペリー氏はまた、7月の共和党全国大会で演説した際も、トランプ氏に言及することはなかった。当時、彼のウェブサイトには「トランプイズムというがんから保守主義を守る」というトランプ氏を批判するページが残っていた。

ペリー氏はエネルギー関連の投資家でトランプ氏の選挙キャンペーンに多額の資金提供をしたレイ・ウォッシュバーン氏や、民主党のジョー・マンチン上院議員といった候補のなかから選ばれた。ペリー氏の起用はCBSNBCが最初に報じた。

ペリー氏がエネルギー省長官の最有力候補として浮上した12日、その共和党元大統領候補は12日にトランプと会った。ペリー氏は他の閣僚にも検討されており、11月の時点でトランプと会談していた。

ペリー氏とエネルギー省の間には浅からぬ因縁がある。2011年の共和党大統領予備選の討論会でペリー氏は「大統領に当選したら3つの政府機関を廃止する」という公約を掲げていた

「私が廃止したいと思っている3つの政府機関がある。教育省、商務省、3つ目は……えっと……3つ目、何だったかな」と、ペリー氏は言った。「しまった」

その後、彼は言おうとしていたのはエネルギー省だったことを明かした。

ペリー氏は、建設をめぐって論争となっている石油パインプライン「ダコタ・アクセス・パイプライン」に関わっているエナジー・トランスファー・パートナーズ社の取締役にも就いている。11月、水資源を保護するためアメリカ先住民スタンディングロック・スー族がパイプラインの建設中止を求めて数カ月にわたって抗議し、建設ルートの変更に成功した。しかし、同社の株式を所有していたトランプ氏は、パイプラインの完成を推し進めるつもりだという。

ハフィントンポストUS版より翻訳・加筆しました。

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