トランプ氏、無人探査機を奪った中国をけん制「返さなくて結構。そのまま持たせておけ!」

アメリカ海軍の無人潜水探査機を中国海軍が南シナ海で奪った問題で、アメリカのドナルド・トランプ次期大統領は12月18日、自身のTwitterに「盗んだ探査機は返してもらわなくて結構だと中国側に言うべきだ」と投稿し、中国側の動きをけん制した。
Republican nominee Donald Trump gestures during the first presidential debate at Hofstra University in Hempstead, New York on September 26, 2016. / AFP / Paul J. Richards (Photo credit should read PAUL J. RICHARDS/AFP/Getty Images)
Republican nominee Donald Trump gestures during the first presidential debate at Hofstra University in Hempstead, New York on September 26, 2016. / AFP / Paul J. Richards (Photo credit should read PAUL J. RICHARDS/AFP/Getty Images)
PAUL J. RICHARDS via Getty Images

アメリカ海軍の無人潜水探査機を中国海軍が南シナ海で奪った問題で、アメリカのドナルド・トランプ次期大統領は12月18日、自身のTwitterに「盗んだ探査機は返さなくて結構だと中国に言うべきだ」と投稿し、中国側の動きをけん制した。

■アメリカ側「国際法違反だ」中国側「偵察を中止せよ」

アメリカ国防総省によると、アメリカ海軍の海洋調査船「バウディッチ」が15日、南シナ海のフィリピン沖で無人潜水探査機を使った海洋調査を実施。2機を回収しようとしたところ、中国海軍の艦船がバウディッチまで500メートルの距離まで近づき、小型ボートを出してうち1機を奪取した。アメリカ側は塩分濃度や水温、水の透明度を調査していたという。

海洋調査船「バウディッチ」

アメリカ国防総省は16日、中国軍に探査機が奪取されたと発表。上院外交委員会のベン・カルダン上院議員も「国際法違反だ」と中国側を厳しく非難した

17日、中国側は「航行の安全上の問題を防ぐために探査機をチェックした」とした上で、探査機を適切な方法で引き渡すこと表明した。その一方で、「アメリカは長年にわたって中国の沿岸海域で偵察活動をしている。中国はこれに断固反対し、中止を求める」とけん制した

中国側の発表を受けて、アメリカ国防総省のクック報道官は17日、「南シナ海の公海における中国の不法な探査機の奪取に異議を申し立ててきた。中国側との直接交渉で、中国が返還することで合意した」と発表した

現在のところ、無人機の具体的な返還方法や時期は決まっていない。

■トランプ氏「返さなくて結構。そのまま持たせておけ!」

探査機が奪取されたことを受けて、トランプ氏は17日にTwitter上で「中国はアメリカ海軍の探査機を公海で盗んだ。前代未聞の行為だ」と批判していた。

トランプ氏は18日にもTwitterを更新。「盗んだ探査機は返してもらわなくて結構だと中国側に言うべきだ。そのまま持たせておけ!」と投稿した。

トランプ氏は2日、従来の慣例を破り、台湾の蔡英文総統と電話で会談。「一つの中国」政策にも疑問を示したことから、中国側が懸念を示していた。

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Boeing Phantom Ray

【US版】無人戦闘機:飛行機の未来


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