あの日あの時止まった時計、配達されなかった新聞...。 "ガレキ"が語る福島の震災

福島の人々の息遣いを生々しく伝えている。

東日本大震災と福島第一原発事故による災害の遺産を集めた展示「我暦→ガレキ→我歴(がれき)」展が東京・御茶ノ水の明治大学のキャンパス内で開かれている

福島県立博物館の学芸員、阿部綾子さんは「見過ごされてしまうような”ガレキ”でも、どんな意味があるかを記録し、後世に伝えることで震災のことを理解する手助けになると思います」と話している。

展示は同博物館などで組織された「ふくしま震災遺産保全プロジェクト実行委員会」が主催。実行委員会は、震災が生み出したもの、「震災遺産」の収集活動を2014年から始めた。

メンバーたちは、津波被災地や手つかずで残されていた避難指示区域などを訪れて、2000点以上の遺産を収集。また、関係者への聞き取り調査も行って、その収集品が持つ意味とあわせて記録・保管している。

震災発生の時刻で止まったままの時計、津波にのまれたパトカーなど直接地震や津波の被害を受けたものたちからは、自然災害の恐ろしさが伝わってくる。

配達されなかった新聞、開催されなかった高校総体のボードなどは、突然の災害で日常の暮らしを奪われた人々の息遣いが聞こえ、避難所の張り紙などはその中でも力強く生き抜こうとした人々の奮闘が生々しく伝わってくる。展示は無料、2月5日まで。

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