すごいインスピレーションだ。HUMANS OF BOMBAY/FACEBOOK
ムンバイに住むクシルジャ・ラジェさんは普通の13歳ではない。彼女くらいの年齢の子どもたちは、ほとんどがクラッカーを鳴らし、ランプを灯して、友だちと一緒にインドの新年「ディワリ」を祝うが、クシルジャさんは、タタ・メモリアル病院で恵まれないストリートチルドレンのためにワークショップを行い、手工芸品の作り方を教えている。
「ヒューマンズ・オブ・ボンベイ」のFacebookページでクシルジャさんは、なぜストリートチルドレンのために毎年ディワリを特別なのものにしたいのか、その理由を語っている。
「毎年のディワリに少しでも多くの光を灯して、少しでも多くの人を笑顔にできたらと願っています」とクシルジャさんは言う。
クシルジャさんは、自分が作るランタンやその他の手工芸品を販売して、これを実現しようとしている。
すべては、ある日の出来事から始まった。彼女は、自宅で用意された食べ物にわがままを言っていると、母親は、家の裏にあるスラム街にクシルジャさんを連れて行った。
「私と同じくらいの年齢か、あるいはもっと小さな子どもたちが、毎週日曜日に彼らに食べ物を配るフードトラックに向かって走っている姿を見ました。涙が止まりませんでした……この子どもたちは数日間、食事にありつけるかどうかも分からないというのに、私は文句ばかり言っていました」と、クシルジャさんは振り返る。
この出来事がきっかけで、彼女はこうした子どもたちを助けようと考えるようになった。
すぐに、クシルジャさんにあるアイデアが浮かんだ。彼女はランタンを作って、親戚や近所の人たちに5ルピーで売り始めた。彼女の母親は、同僚にランタンを売り始めた。数週間後、彼女は、ストリートチルドレン全員にディワリ用のお菓子を買うだけの十分なお金を貯めた。
「当たり前と思っていたお菓子を子どもたちが嬉しそうに食べるのを見たことで、私にとってのディワリはかけがえのないものになりました」と彼女は語った。さらにクシルジャさんは、人形、封筒、その他の手工芸品も作り始めた。
3年前、クシルジャさんの母親はがんだと診断された。
「母は私にこう言いました。『最良の治療を受けることができて、私たちはとても幸運なの。自分たちより不幸な人たちはたくさんいるのよ』。私はこの時も感謝するとともに、無力感を味わったんです」と、彼女は回想した。
彼女は、手工芸品を売って、がん患者のために3万ルピーを集めた。
「クシルジャは私の支えになってくれています。娘が祈り、看病してくれるおかげで、私はがんと闘うことができました。そして今私は、自分たちの健康を顧みないインドの女性たちを対象に、健康に対する意識をシェアしています」と、母親のウジワラ・ラジェさんは語った。
クシルジャさんの夢は、ここで終わらない。
「お腹を空かせながら眠る子どもがいなくなり、誰もが治療を受けることができる日が来ることを願っています。私は、精一杯やるつもりです。それが今のところ私たちができることのすべてなんです」と、クシルジャさんは語った。
すごいインスピレーションだ。
ハフィントンポスト・インド版より翻訳・加筆しました。
▼画像集「インドの貧困地区に生きる人たち」が開きます
(スライドショーが見られない方はこちらへ)