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2017年02月09日 23時03分 JST

ダコタ・アクセス・パイプライン、最終区間の建設始まる アメリカ先住民は異議申し立て

Police vehicles idle on the outskirts of the opposition camp against the Dakota Access oil pipeline near Cannon Ball, North Dakota, U.S., February 8, 2017. REUTERS/Terray Sylvester
Terray Sylvester / Reuters
Police vehicles idle on the outskirts of the opposition camp against the Dakota Access oil pipeline near Cannon Ball, North Dakota, U.S., February 8, 2017. REUTERS/Terray Sylvester

アメリカ先住民が建設に反対しているアメリカの石油パイプライン「ダコタ・アクセス・パイプライン」をめぐる問題で、運営会社「エナジー・トランスファー・パートナーズ」が2月9日、パイプラインの最終区間の建設を開始したとAP通信が報じた。しかし、アメリカ先住民は石油パイプライン建設に激しく反対し、抗議活動を継続している。

ダコタ・アクセス・パイプラインは、「エナジー・トランスファー・パートナーズ」がノースダコタ州からイリノイ州までをつなぐ1172マイル(約1886キロメートル)のパイプラインを建設するプロジェクト。建設ルート近くの居留地に住むアメリカ先住民スタンディングロック・スー族とその支援者たちが、水源のミズーリ川が汚染されることを懸念し抗議デモを続けていた。陸軍省は2016年12月4日、ミズーリ川をせき止めたダム湖「オアへ湖」の地下にパイプラインを通す工事を認可しないと発表し、建設は中断されていた。

しかしトランプ大統領は1月24日、ダコタ・アクセス・パイプラインの工事を完了させ、カナダのアルバータ州からネブラスカ州までの1179マイル(約1897 キロメートル)をつなぐパイプライン「キーストーンXL」建設を手がける「トランスカナダ」に、オバマ前大統領が2015年に却下した建設計画の再申請をするように促す大統領令を出した。トランプ氏は建設再開で何千人もの雇用が生まれると述べた。

大統領令を受けてアメリカ陸軍省は7日、環境に及ぼす影響調査が完了するまで建設許可を与えないとしていた方針を覆し、環境調査を中止し、建設を完了させる許可を与えると発表した。

エナジー・トランスファー・パートナーズは8日声明を出し、ノース・ダコタ州の「オアヘ」湖の下を通過する1197マイル(約2000キロメートル)の石油パイプライン建設中断区間の建設再開許可をアメリカ陸軍省から得たと発表した。

エナジー・トランスファー・パートナーズの広報担当ヴィッキー・グラナド氏はハフィントンポストUS版の取材に、掘削作業が始まったことを認め、建設は3カ月未満で完了する見込みと述べた。

石油パイプライン建設作業のほとんどはすでに完了している。しかし先住民スタンディングロック・スー族の居留地付近を通過する最終区間は、先住民と何千人もの抗議デモにあい中断となっていた。

シャイアン川沿いに暮らすスタンディングロック・スー族は9日、連邦裁判所に異議を申し立て、オアヘ湖の下を掘削する作業を直ちに中断させるよう裁判官に求めた。

スタンディングロック・スー族は石油パイプライン建設自体についても法廷で争っている。7日に声明を出し、環境調査を放棄するのは違法だと確信していると述べた

「トランプ大統領が建設中断決定を覆したことで、アメリカ先住民に対する約束を破り、協定に基づく彼らの権利を不法に侵害してきた歴史が繰り返されることになる」と、スタンディングロック・スー族の弁護団長ヤン・ハッセルマン弁護士は声明で述べた。「政府側は法廷で説明責任を負うことになる」

8日にはホワイトハウスにデモ隊が集結し、パイプライン建設に抗議の声を上げた。スタンディングロック・スー族は石油パイプライン建設に対する抗議の一貫として、3月にワシントンでアメリカ先住民が集結したデモ行進を行う計画だ。

ハフィントンポストUS版より翻訳・加筆しました。

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ダコタ・アクセス・パイプライン建設計画にアメリカ陸軍省がゴーサイン