国有地売却の経緯が問題視されている学校法人「森友学園」(大阪市)の籠池泰典理事長が、同法人が運営する幼稚園のサイト上で、沖縄県の翁長雄志知事について「中共の手先かもしれない」などと事実に基づかない内容を記載している。これについて翁長氏は3月2日、「事実無根の話に反論は考えていないが、責任ある立場の方は事実関係を確認してから発言すべきだ」と苦言を呈した。
問題となっているのは、「平成27年度2学期 園長の部屋」のタイトルで書かれた籠池氏のコラム。次のように持論を展開している。
Advertisement
現知事は親中華人民共和国派、娘婿も支那の人である。もともと中共に従いたいと心から思っているので、中共の手先かもしれない。沖縄だけでなく、日本全国に米軍基地がある。日本のみで日本を守れない憲法の制約がある。まだ、武器を捨て、守ってもらっているという感覚である。(中略)
米軍基地によって生活をしている人も多い。土地の権利者もいる。基地の場所を変更してほしくない人も多いので、辺野古移転は米軍が沖縄にいることを嫌がる人と、普天間基地の場所は危険なので基地を現場所から移転するだけで納得な人がいる。また、今のままでよいのではという人もいる。
沖縄の地元紙・沖縄タイムスなどによると、このコラムに対して翁長氏は2日の県議会一般質問で、「大変びっくりした。このようにして(誤った情報が)拡散していくんだなと思った。ネットに一度載ってしまったら、(印象が固定化され)大変なことになる」と述べ、不快感を示した。