『マディソン郡の橋』著者、ロバート・ジェームズ・ウォラー氏死去

ウォラー氏は、『マディソン郡の橋』を11日間で書き上げたという。

1992年に出版されたベストセラー小説『マディソン郡の橋』で知られる作家ロバート・ジェームズ・ウォラー氏が3月10日死去した。77歳だった。

ウォラー氏のエージェント「アーロン・M・プリースト・リテラリー・エージェンシー」によると、ウォラー氏は、テキサス州の自宅で息を引き取った。代理人のルーシー・チャイルズ氏はAP通信に、死因は不明だが、多発性骨髄腫で闘病中だったと語った。

ウォラー氏は1939年、アメリカ中西部アイオワ州に生まれ、生涯を通じて多くの小説やノンフィクション作品を執筆した。代表作として『マディソン郡の橋』、1993年の『スローワルツの川』、1995年の『プエルト・バリャルタ・スクウィーズ』、2002年の『マディソン郡の橋 最終章』(マディソン郡の橋の続編)などがある。

『マディソン郡の橋』はメリル・ストリープとクリント・イーストウッド主演、『プエルト・バリャルタ・スクウィーズ』はハーヴェイ・カイテル主演で映画化された。

『マディソン郡の橋』は、60年代に農夫の夫と、アイオワ州マディソン郡に住むイタリア系アメリカ人の妻を描いている。孤独を抱える妻は、ワシントン州から来たカメラマンと短い不倫を始める。カメラマンは、「ナショナル・ジオグラフィック・プロジェクト」のためにアイオワ州にある屋根付きの橋を撮影するためにやってきた。物語は、主人公のフランチェスカによって書かれた内容になっているが、物語はフィクションだ。

批評家L.S.クレップ氏は1992年、『マディソン郡の橋』について次のように批評している

極端に頑固な皮肉屋以外、すべての人の心を揺さぶる作品だろう。ロマンチックな愛には、現実以上に人間の幻想が含まれていると考える人たちでも、時には文学なのに実生活のように感じて圧倒されるだろう。

ウォラー氏は、『マディソン郡の橋』を11日間で書き上げたという。小説はニューヨーク・タイムズのベストセラーリストの1位に登りつめ、3年以上にわたってベストセラーリストに載り続けた。ブロードウェイのミュージカルにもなったこの小説は、婚約したカップルたちがマディソン郡の屋根付きの橋へ行って結婚式をあげる現象を引き起こした。

ハフィントンポストUS版より翻訳・加筆しました。

▼画像集が開きます

(スライドショーが見られない方はこちらへ)

注目記事