「生理についてもっと話しましょう。女の子の可能性のために」女優メーガン・マークルが訴える

「恥ずかしがって話さないことで、世界中の若い女性たちの可能性が無駄になっているんです」
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生理が原因で、女の子たちが教育を受けられない状況を変えなければいけない。

アメリカの人気ドラマ「スーツ」のレイチェル役や、イギリスのヘンリー王子との交際で注目を浴びている女優のメーガン・マークルは、国際協力NGOの「ワールド・ビジョン」のグローバル・アンバサダーやUN Womenなど、国際的な支援活動に積極的に携わっている。

1月にインドのデリーとムンバイを訪れたマークルは、そこで生理が理由で思うように勉強できない女の子や、学校に行けなくなる女の子たちと出会った。

生理が教育の機会を奪っていることにショックを受けたマークルは、「私たちが尊敬する女性リーダーたちが、13歳で学校に行けなくなり、それが原因で持っている可能性を最大限に活かせなかったとしたらどうなるか、想像してみて下さい」と呼びかけるエッセーをTime誌に寄稿した。

マークルはエッセーの中で、女性が活躍できる社会をつくるためには、もっと生理について話せる環境をつくらなければいけない、と訴えている。

「少女たちは『生理中は学校に行くのが恥ずかしい』と話してくれました。ナプキンがないため、生理中はボロきれのようなものを当てています。そのため、運動ができません。それに、その布を変えるためのトイレもないので、学校に行くのを諦めてしまうのです。

それだけではありません。生理がタブー視されていて、学校でも家でも、生理についての会話はほとんどありません。そのため、少女たちは自分の身体から悪霊が出ているとか、1カ月に一度汚れた状態になると信じてしまうのです」

こういった「生理にまつわるスティグマ(恥とみなされること)」はインド以外の国でも、女性の教育の機会を奪ったり、自尊心を傷つけたりしている。

ユニセフの報告書によれば、マラウイでは両親が子供たちに、生理がどういうものなのかを教えていない。またイランでは、48%の女の子たちが生理は「病気のようなもの」と考えている。他にも、水洗トイレや、使い終わった生理用品を捨てる場所がないといった問題で苦しむ女の子たちがいる。

生理によって活動を制限されるのは、発展途上国の女性だけでない。

アメリカでも、学校や仕事を定期的に休まざるをえない人たちもいる。また、女性に取って生理用品は欠かせないものであるにも関わらず、必ずしも安価ではないため、所得の低い家庭の家計を圧迫している

そういった状況を問題視したニューヨーク市は2016年、学校やホームレスシェルター、刑務所で、無料でナプキンやタンポンを支給する条例を、満場一致で可決した。

「生理のために女の子たちが教育の機会を奪われている」という問題の根源にあるのは、生理がタブー視されていることだと考えるマークルは、世界中の人たちに向けてこう呼びかけている。

「インドだけではありません。自然な現象である生理について恥ずかしがって話さないことで、世界中の若い女性たちの可能性が奪われています。

だから私はこう言いたい。私たちは生理について、もっと話さなければいけません。生理についての政策をもっと押し進めなければいけません、女性の教育を押し進める団体をサポートしなければなりません。そして自宅でも、恥ずかしがらずに生理について会話をしましょう」

ハフィントンポストUS版に掲載された記事を翻訳しました。

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