東大生チームが日本人初の快挙 アメリカのイケてる祭典「SXSW2017」で脚光を浴びた先端技術とは?

アメリカ・テキサス州オースティンで開催されているマルチメディアの祭典「SXSW(サウス・バイ・サウスウェスト)」で3月15日、ロボット義足を開発する東大生チームが革新的な技術やサービスを表彰するアワードの学生部門で優勝した。
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アメリカ・テキサス州オースティンで開催されているマルチメディアの祭典「SXSW(サウス・バイ・サウスウェスト)」で3月15日、ロボット義足を開発する東大生チームが革新的な技術やサービスを表彰するアワードの学生部門で優勝した。

同アワード(「インタラクティブ・イノベーション・アワード」)は新興企業の登竜門として世界的に知られており、過去にTwitterやAirbnbなどの企業が受賞している。日本のチームが受賞するのは初めて。

優勝したチーム「BionicM(バイオニックエム)」は、東京大学の情報システム工学研究室内の学生ら4人で発足した。公式サイトによると、チームリーダーのスン・シャオジュン氏(Xiaojun Sun)は9歳のときに骨肉腫のため右足を切断し、自らも義足を使っている。しかし、高価な義足を手に入れるのに15年かかったといい、「BionicM」はテクノロジーの力で義足を必要とするすべての人々に高性能な義足を低価格で提供することをビジョンに掲げているという。

■BionicMが開発したロボット義足「Suknee(サニー)」

動画の冒頭でシャオジュン氏は、現在着用している義足では、体に不自由ない人のように階段の昇り降りや椅子から立ち上がるといった動作をスムーズにできないことに不満を感じていると話す。チームが開発したロボット義足「Suknee」にはモーターやバッテリーなどが内蔵されており、自然な歩行をサポートし、つまづきなどによる転倒を防ぐ仕組みになっているという。また、「Suknee」はデザイン性にも優れていると述べた。

シャオジュン氏はテクノロジーの力によって体の不自由な人のモビリティ(動きやすさ、移動性)を改善し、将来的には体に障害を抱えていない人にも技術を役立てることを目指したいという。

■世界最大級のイベントSXSWとは?

SXSWとは、1986年にスタートしたインディバンドの音楽祭で、94年から独立系映画、98年から新しいインタラクティブ(マルチメディア)技術のフェスティバルが同時に開催されるようになった。2017年は3月10日から19日までの9日間にわたって開催される。

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