AV出演強要の撲滅を訴え渋谷でパレード 被害者も参加「問題に気づくきっかけになれば」

若者で賑わう東京・渋谷のセンター街で4月26日、女性へのアダルトビデオ(AV)の出演強要の被害根絶を訴える街頭パレードが実施された。
Kenji Ando

渋谷センター街でのパレード。横断幕の右端はAV出演強要の被害者「くるみんアロマ」さん

若者で賑わう東京・渋谷のセンター街で4月26日、アダルトビデオ(AV)の出演強要の被害根絶を訴える街頭パレードが開催された。AV出演強要や女子高生らに接客をさせる「JKビジネス」で性的被害が相次いでいることを受けて、政府は4月を「被害防止月間」に指定。その取り組みの一環だ。

NPO法人ライトハウスによると啓発活動が進んだこともあり、AV出演強要の被害相談は2015年の62件だったのが、16年には100件に増加。年齢は18〜25歳が多く女性が95%を占める。街頭で「モデルの仕事しませんか?」と声をかけられて契約し、その際には同意してない性的な行為を求められるケースが相次いでいるという。ライトハウスでは「AV出演強要は重大な人権侵害」として相談窓口を設置している。

街頭キャンペーンには、AV出演強要の被害者であるYouTuberの「くるみんアロマ」さんらも参加。加藤勝信・男女共同参画担当大臣、長谷部健・渋谷区長らと「なくそう!若年女性の性被害!」と書かれた横断幕を手に約20分間、センター街を練り歩いた。ボランティアの学生や防犯協会ら約130人が参加した。

パレードの後、くるみんさんは「若い人がたくさんいてびっくりしました。少しでも多くの人にこういう問題があると気づくきっかけになればいいなと思います」と振り返った。産業能率大学のボランティアサークル「セザンジュ」代表で3年生の今野綾子さんは「私自身も渋谷駅前でスカウトに声をかけられたことがあるので、みんな気をつけて欲しいです」と話していた。

パレード後、警視庁のマスコットキャラ「ピーポくん」と記念撮影するボランティアサークル「セザンジュ」の皆さん

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