ノリエガ元将軍が死去 80年代のパナマ独裁者 「歴史の一章が終わった」と現大統領

1980年代にパナマ共和国軍政を率いたマヌエル・ノリエガ元将軍が5月29日、首都パナマ市内の病院で死去した。

1980年代にパナマ共和国の軍政を率いたマヌエル・ノリエガ元将軍が5月29日、首都パナマ市内の病院で死去した。83歳だった。時事ドットコムなどが報じた。

産経ニュースによるとノリエガ氏は1983年に国防軍司令官となり、実質的な独裁者としてパナマを支配した。

1988年5月、パナマ市内で演説するマヌエル・ノリエガ将軍

アメリカ中央情報局(CIA)と協力しながら、ひそかにコロンビアの麻薬カルテルとつながりがあったことなどからアメリカ政府の不信を買い、88年にマイアミの連邦大陪審が麻薬取引罪で起訴。89年12月のアメリカ軍のパナマ侵攻で失脚した。

その後、麻薬取引などの罪でアメリカやフランスで服役し、母国に送還されたあとも、対立する政治家の殺人などに関与した罪で収監されていたという。パナマのヴァレラ大統領はTwitterの公式アカウントで「私たちの歴史の一章が終わった」とツイートした。

マヌエル・ノリエガの死で、私たちの歴史の一章が終わった。彼の娘達と家族が平穏な葬儀をするだろう

獄中のノリエガ氏は2014年、人気ゲームの「コール・オブ・デューティ・ブラック・オプス2」の中で殺人者や誘拐犯として描写されたとして、アメリカ・カリフォルニア州のゲーム会社に損害賠償などを求める訴訟をロサンゼルスの地裁に起こしていた

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