アメリカのトランプ大統領によるツイートを、すべて「ホワイトハウスの公式プレスリリース風」にするアカウントが登場した。
アカウント名は「Real Press Sec.」(真の大統領報道官)。自己紹介欄には「トランプ氏の公式アカウントによるツイートを5分おきに確認し、正しい『大統領声明』フォーマットに変換する」と記されている。
そうだ、我々には本当に危険な国々に対する旅行禁止令が必要なのだ。ポリティカリー・コレクトな(政治的に正しい)言葉は、国民を守るのに役立たない!
このツイートが…
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「そうだ、我々には本当に危険な国々に対する旅行禁止令が必要なのだ。ポリティカリー・コレクトな(政治的に正しい)言葉は、国民を守るのに役立たない!」(大統領による声明:ホワイトハウス報道官事務所 プレスリリース 2017年6月5日)
こうなる。
■発案からわずか5時間で実現
同アカウントは、バラク・オバマ前大統領時代のホワイトハウスで報道担当を務めたパット・カネイン氏が発案。技術者でアクティビストのラッセル・ニース氏がわずか5時間で実現した。
カネイン氏「トランプ氏は大統領なのだから、彼のすべてのツイートは正しい大統領声明のフォーマットに則るべきだ。こんな風に」
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ニース氏「@RealPressSecBot を紹介します」
同アカウントは最初のツイートを日本時間2017年6月5日午前6時16分に投稿。およそ1日半が経過した6日19時現在で、80000人以上のフォロワーを獲得した。CNNやワシントン・ポストもこのアカウントの登場を報道している。
■意外な「恩恵」受けた人も
アカウントができたことで、意外な恩恵を受けた人もいる。
ニューヨーク・タイムズや外交専門誌「フォーリン・ポリシー」などに寄稿するコラムニストのローレン・ウォルフ氏は、同アカウントについて下記のようにツイートした。
ちょっと言っておきたい:トランプ氏はジャーナリストの私をTwitterでブロックしている。だから、私は彼のツイートをリアルタイムで参照するのに @RealPressSecBot に頼っている
軽い気持ちで作られたアカウントが、思わぬ形で民主主義にも寄与しているようだ。