加計学園問題の「総理のご意向」文書などまとめた電子本、Amazonなどで発売

学校法人「加計学園」による獣医学部新設計画をめぐり、内閣府が文部科学省に「総理の意向」などと伝えたとする一連の文書を東京の出版社が電子書籍として出版した。
Kazuhiro Sekine

安倍晋三首相の友人が理事長を務める学校法人「加計学園」(岡山市)による獣医学部新設計画をめぐり、内閣府が文部科学省に「総理の意向」などと伝えたとする一連の文書について、東京の出版社が電子書籍にまとめて販売を始めたことが明らかになった。発売日は6月5日と表示されている。

加計学園は、運営する岡山理科大の獣医学部を「国家戦略特区」に指定された愛媛県今治市に開設することを要望。2017年1月に認められ、2018年4月の開学を目指している。

一連の文書は国が学園側からの要望を検討する中で内閣府と文科省との間で交わされたやり取りについて書かれているとされ、開学に難色を示す文科省に対し、内閣府側が「官邸の最高レベル」「総理のご意向」などの文言を出しながら開学に向けた手続きを急ぐよう示唆している内容だ。

文書を出版したのは、様々な電子書籍を手がける「ゴマブックス」。「加計学園問題『総理の意向』文書全文」と題して電子書籍で出版。8枚の文書に加え、この問題について補足説明した文章から構成されている。筆者は「国内情勢研究会」とされている。

書籍はAmazonや楽天ブックスで売られており、いずれも648円。ハフポスト日本版は出版の意図などを取材するため、ゴマブックスに電話で問い合わせたが、電話で応対した職員は「担当者が不在で詳しいことは分からない」と話した。ゴマブックスへの取材ができ次第、記事を更新する。

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