ディズニーのキャラクターがトランスジェンダーだったら、どうなる?(画像)

「ディズニーの世界がもっと多様性のある世界になったらいいのに」願いを込めて、作品を投稿するアーティストがいる。

大好きなディズニー映画に出てくるベルやアラジンがトランスジェンダーだったら、物語はどうなっているのだろう?

「ディズニーの世界がもっと多様性のある世界になったらいいのに」という願いを込め、ニューヨークを拠点に活動するひとりのアーティストが、ディズニー映画のキャラクターがトランスジェンダーになった姿を描いている。

アーティスト自身もトランスジェンダーだ。作品は匿名で「トランス・ディズニー」というタイトルのInstagramアカウントに投稿している。

Instagramは、8月13日にスタートしたばかり。最初に投稿したのは、リトルマーメイドのアリエルだ。トランスジェンダーのアリエルは、髪を短くして右腕にタトゥーを入れている。

トランスジェンダーになったリトルマーメイドのアリエル。作品には、元々の姿とトランスジェンダーになった姿が並んで描かれている。

他にもムーランやピーターパンなど、様々なキャラクターが登場する。

トランスジェンダーのムーラン

トランスジェンダーのピーターパン

アーティストは子供の時にたくさんのディズニー映画を見て、ストーリーや登場人物に心を奪われた。「私たちは文字通り、ディズニー映画を見て成長しました。ただ、ディズニーで描かれている愛の範囲やジェンダーの定義は狭いです。それに、影響を受けてもきました」と、ハフポストUS版に語った。

そのうち、トランスジェンダーがディズニー映画に登場しないことを悲しく感じるようになってきた。だから、ありきたりの描写を変え、トランスジェンダーの人たちも愛や幸せを夢見ているというメッセージを伝えるために「トランス・ディズニー」を始めた。

「不思議の国のアリス」のアリスがトランスジェンダーだったら......。

「映画に出てくるパターンやストーリーは、LGBTQコミュニティで、メタファー(隠喩)として受け止められることがあります。たとえば『美女と野獣』の野獣は、自分の本当の性別を隠していて、自分は"モンスター"だと考えてしまう人を意味する、という受け止め方もできます。それに、エルサが自分をコントロールできないことや孤独を好む傾向は、同性愛を隠しているからではないか、と指摘する記事を読んだこともあります」と、アーティストは話す。

一番好きなキャラクターは「美女と野獣」のヒロイン、ベルだという。「ベルは村の人たちに変わり者扱いされました。しかし、彼女はのけ者になっていることに思い悩むのではなく、自分に正直であり続けました。そして、同じようにのけ者にされていた相手と恋に落ちました。ベルのそんなところにすごく親近感を感じます。理由は違っても、同じように感じている人はたくさんいると思います」

匿名で作品を発表する理由は「作品に集中して欲しいから」だ。今のところ、それは上手くいっていると感じている。

「LGBTQの人からもLGBTQ以外の人からも、好意的な反応がたくさん届いています。プロジェクトはまだ始まったばかりです。私の目的は、トランスジェンダーの人が本当の自分に変化する時の微妙なニュアンスを描くことです」

Instagramには、他の作品も投稿されている。これから、どんなキャラクターがどんな姿で登場するのか楽しみだ。

ハフポストUS版に掲載された記事を翻訳しました。

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