プエルトリコの路上で心を振るわせるダンス バレエダンサーたちの躍動的な姿(画像集)

あまり知られていないけれどラテンアメリカには素晴らしいバレエ文化がある、と撮影したローブルス氏は語る。

写真家のオマール・ローブルス氏が、バレエダンサーの写真を取り始めたのは3年前。

ロブレス氏の写真が美しくユニークな理由の1つは、何といってもロケーションだろう。ロブレス氏の撮影は、ホールにとどまらずストリートに飛び出す。

同氏が2016年に撮影した、キューバのダンサーがストリートで踊る写真はインターネットで大きな注目を集めた。写真には、海外であまり知られていなかったキューバのクリエイティブなカルチャーが躍動感と共に写っている。

「キューバのバレエは世界でトップレベルです。ずっと訪れたかった国でした」とローブルス氏は2016年にハフポストUS版のインタビューで語った。

キューバで撮影の前後、ローブルス氏はメキシコやグアテマラ、香港、そしてアメリカ合衆国の都市部でバレエダンサーのストリート写真を撮影してきた。ラテンアメリカでの撮影が多いのは、自身がラテン系アメリカ人だからということもあるが、ラテンアメリカにはもっと注目を集める価値のあるダンサーがいると感じているからだ。

「ダンスが盛んな場所、と言われて、ラテンアメリカ諸国を思い浮かべることはあまりないかもしれません。注目されるのは大抵、ヨーロッパやアジア、そしてアメリカ合衆国です。しかしメキシコやキューバで撮影をして、私はラテンアメリカには、注目に値する価値があると気付きました。それは、私の撮影のゴールになりました」

ゴールとはもちろん、ラテンアメリカのバレエダンサーにスポットライトを当てることだ。「ラテンアメリカは、音楽とダンスにあふれています。音楽とダンスは、私たちのルーツに根付いているのです。ラテン系アメリカ人はとてもドラマチックです。自己表現の形がとてもドラマチックなんです」とローブルス氏は語る。

ローブルス氏も指摘しているが、バレエはお金がかかる。レッスンや道具は安くない。だからラテンアメリカの貧しい地域に住むダンサーが、ニューヨークなどの裕福な都市部に住むダンサーと同じレッスンを受けるのは難しい。

しかしそれでも、ラテンアメリカの国々には素晴らしいバレエ文化があるとローブルス氏は語る。

「グアテマラやキューバといった資源が限られた場所では、独特のダンス技術が発達しているのを目にしました。メキシコは比較的お金がありますが、キューバはグアテマラより貧しいと思います。しかし、キューバのダンサーは際立っていました。国がバレエに力を入れているからでしょう」

キューバでの撮影後のインタビューで、ローブルス氏は、彼の故郷であるプエルトリコとキューバのつながりについても語っている。ハバナとプエルトリコは、同じラテンアメリカだ。

年に一度しか帰らないプエルトリコ。ローブルス氏は2017年、その故郷を撮影の地に選んだ。

撮影の場所は、最大の都市サン・ファン。年に1度のプエルトリコ帰省は、家族の病気や死が原因のものが多いが、サン・ファンでの撮影は、帰省を明るく楽しいものにした。

明るい日差しの下、市場や路上でドラマチックに踊るプエルトリコのバレエダンサーの写真を眺めていると、美しいラテンアメリカを訪れたような気持ちになれる。そして、ラテンアメリカのダンスシーンは注目に値するというローブルス氏の言葉がよくわかる。

Instagramに投稿されたプエルトリコのバレエダンサーたちの姿を、ご紹介しよう。

ハフポストUS版に掲載された記事を翻訳しました。